2024年6月に予定されているiOS 18のリリースに向けて、アップルは人工知能(AI)機能の大幅な拡張を予定していますが、そこにChatGPTを活用していくのではないか、と9TO5 MACが報じています。
そもそもAI戦争に出遅れ気味であったApple
Google、Amazon、Microsoftなどの企業は、AI技術、特に音声アシスタントや言語理解の分野で早期から投資を行ってきました。アップルも、Siriのリリースと定着は早かったものの、競合他社と比較して、機能の拡張や技術の進化において一歩遅れをとっていると見られてきましたね。
そうした背景のなか、iOS 17.4の最初のベータ版のコードによると、アップルは大規模な言語モデル技術を使った新しいバージョンのSiriの開発を進めているようです。
そしてこの開発には、OpenAIのChatGPTも利用されているとのことです。なんとびっくりですね。ChatGPTは言わずとしれたマイクロソフト陣営。ここが提携していくとなると、結構なニュースなんじゃないですかね?
Appleは、ChatGPTをどう使う?
分析によると、iOS 17.4には、新しい「SiriSummarization」というフレームワークが含まれており、これがOpenAIのChatGPT APIにアクセスするようです。Summarizationとは、そのものズバリ「要約」という意味ですね。
そしていま、アップルはこのフレームワークを使って、新しいAI機能の内部テストを行っている様子。「要約してください」や「この質問に答えてください」といった指示をしたときに、ChatGPTにアクセスするということなのですよね。
なるほど、Siriに質問すると雑に検索結果だけ帰ってくることも多かったので(そうしてだんだん使わなくなるので)、ChatGPTの得意分野はChatGPTに頼るということなのでしょう。
本当だとしたら結構便利そうですが、果たして「SiriでChatGPTが使える」ようになるのでしょうか?
ChatGPTは実装されないかも?
アップルはiOS 18でOpenAIのモデルを直接使用することはないと考えられます。というのも、こっそり開発している自社のAIモデルをChatGPTと比較してテストしている、ということなんですね。
え、ChatGPTってそういう使い方をしてもいいんだ…と思わなくもないですが、Appleも独自AIの開発を諦めたわけじゃないということで、安心する部分もあります。
ともかく、アップルがAI技術にどれだけ力を入れているかがわかりますね。特に、自社の技術と他社の技術を比較しながら開発を進める姿勢は本気度を感じるところもあります。
iOS 18にどのような革新的なAI機能が搭載されるのか。またAI戦争の行方とAppleの立ち位置はどうなるのか。今からとても楽しみですね!