Googleは2022年、1万人を超える大規模なリストラを行いました。新しいレポートでは、同社はAIツールの導入により、さらに一部の部門でリストラを行う可能性があることが報じられています。
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Googleが「広告部門」の再編成を計画
Google社内で、はやくもAIへの転換が始まっているのは、意外にも広告部門の営業です。Googleは5月、広告分野にAIを導入することを発表しました。中でも大きな影響を与えたとされているのが「パフォーマンス・マックス(PMax)」です。
» Introducing a new era of AI-powered ads with Google
PMaxは、指定したコンバージョン目標に基づいて広告のパフォーマンスを促進するための機能です。この機能は5月に生成AIで強化され「カスタムアセットを作成し、数クリックでスケーリングできる」ようになりました。クリックスルー率の検証やA/Bテストを即座に行いながら、その場で広告を変更するのは、人間には難しい作業です。
米メディア「The Information」の最新レポートによると、このAI導入により、Google社内ではすでに広告部門の再編成が予定されているとのこと。
» Google Plans Ad Sales Restructuring as Automation Booms
» Google might already be replacing some Ad sales jobs with AI
同レポートによれば、このPMaxを採用する広告主が増えており、検索など特定のGoogleサービスの広告販売を専門とする一部の社員が、大口顧客向けの広告キャンペーンを共同でデザインする必要がなくなったとのこと。
Googleは「レイオフの可能性も含め、大手広告主との関係を監督する大規模な顧客営業部門の従業員を配置転換することで、スタッフを統合する」ことを計画しているそうです。この部門は1年前の時点で、Googleはこの種の営業業務に約13,500人を割き、30,000人いる広告部門の大部分を占めていたとされています。
しかし、新しいAIツールによって自動化されたため、この仕事は空席になります。これらの従業員の何割が影響を受けるかは不明ですが、同レポートによると、今後のリストラの計画が、先週行われたGoogle広告部門全体の会議ですでに発表されたとのことです。