ウクライナ軍に受領された、米軍の特殊車両「M1150アサルト・ブリーチャー・ビークル(ABV)」。米軍の地雷・爆発物除去車であるこの車両には、地雷除去に特化したさまざまな機能が登載されています。
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M1エイブラムス戦車を改造した「M1150 ABV」
「M1150 ABV」は戦車をベースにした戦闘技術車両で、地雷原に安全な通路を作ることができる車両です。1つ目の機能は地雷鋤で、前方に取り付けられたアタッチメントにより、地面を掘り起こして地雷を除去することができます。
2つ目が、長いロープを地雷に向けて発射する地雷除去ラインランチャー。飛ばせる距離は最大90メートルです。ロープの中には798グラムの爆薬が詰まっていて、それを起爆させることによって幅8メートル、長さ100メートルのエリアの地雷を除去できます。
この車両は、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領が公開した動画で存在が確認されています。この車両が運用されるのは、米国以外ではウクライナ軍が初めてとのこと。
しかし、国や軍だけでは地雷を除去しきれないのも現状です。そこでウクライナの現地民は、引き揚げられたロシアの軍用車両の保護パネルをトラクターに取り付け、地雷除去マシンに改造しています。
このトラクターは遠隔操作が可能になっており、安全な距離から動かせるため命の危険もないとのこと。
世界のあらゆる場所が今もなお地雷で汚染されています。危険区域を迅速かつ効果的に、そして地雷除去作業員を危険にさらさないために、このような機械は必要なのです。