元CEOのサム・アルトマン氏と前社長のグレッグ・ブロックマン氏が退任したOpenAIですが、それに続き、さらに社員のおよそ8割がマイクロソフトに移籍する可能性があるようです。
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OpenAI社員の「8割超」が退職意思を表明
サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は先日、アルトマン氏とOpenAIの前社長グレッグ・ブロックマン氏がマイクロソフトに加わり、新たな先進AI研究チームを率いることになるとXに投稿しました。
And we’re extremely excited to share the news that Sam Altman and Greg Brockman, together with colleagues, will be joining Microsoft to lead a new advanced AI research team. We look forward to moving quickly to provide them with the resources needed for their success.
— 引用:@satyanadella
訳:また、サム・アルトマンとグレッグ・ブロックマンが同僚とともにマイクロソフトに入社し、新たな先進AI研究チームを率いるというニュースを共有できることを非常にうれしく思います。私たちは、彼らの成功に必要なリソースを迅速に提供することを楽しみにしています。
さらに、OpenAIの多くの社員も、マイクロソフトに移籍することになるかもしれません。ジャーナリストのカーラ・スウィッシャー氏が公開した、OpenAIの取締役会に宛てた書簡の中で、現社員らは「マイクロソフトは我々がこの新しい子会社に入ることを選択した場合、OpenAIの全従業員のためのポジションがあることを保証してくれた」と述べています。
同社の取締役会に対しては、自分たちの仕事を危険にさらし「我々の使命と会社を貶めた」と非難しました。彼らはまた、OpenAIが安全性への配慮を欠いたまま急ぎすぎたという考えも否定しており「AIの安全性とガバナンスに関する我々の仕事は、世界的な規範を形成している」と主張しました。
OpenAIのセーフティ・リーダーであるリリアン・ウェン氏の投稿によれば、20日の午前11時過ぎ(米国東部時間)までに署名者数は650人に達しており、「もっと増えるだろう」とのこと。同氏によれば、同社には合計770人の従業員がおり、この署名者数は8割超に当たります。
興味深いことに、この書簡にはアルトマン氏の追放に動いた取締役イルヤ・サツキヴァー氏もサインしているとのこと。
Later that evening, Sutskever flipped on the board, even though he had played a key role in the ousting of Altman just days earlier. His name was on an open letter to the board on Monday calling for them to resign and reinstate Altman, which nearly the whole company has now signed.
— 引用:The Verge
訳:その日の夕方、サツキヴァーは取締役会から寝返った。ほんの数日前にアルトマンの追放に重要な役割を果たしたにもかかわらず。彼の名前は、月曜日に取締役会に提出された辞任とアルトマンの復職を求める公開書簡に記されており、現在ではほぼ全社が署名している。
アルトマン氏は最近のXへの投稿で、最優先事項は「引き続きOpenAIの繁栄を確保すること」だと述べていました。しかし、700人を超えるOpenAIの元従業員とともにマイクロソフトにいった上で、OpenAIの「継続的な繁栄」をどう両立するのかは不明です。
テックメディア「The Verge」によれば、アルトマン氏はおそらく入社手続き中で、名前はまだマイクロソフトの社内名簿に乗っていないとのこと。また、彼がマイクロソフトに移籍した後も、社内では「CEOの肩書を持つことになるだろう」と指摘しました。
If Altman is fully onboarded to Microsoft then he’ll have a CEO title inside Microsoft, which is typically reserved for the leaders of big divisions like Microsoft Gaming, or acquired companies like LinkedIn and GitHub.
— 引用:The Verge
訳:マイクロソフトはまた、全社的な社内メモで従業員にこの人事を詳しく説明していない。もしアルトマンがマイクロソフトに完全に入社すれば、彼はマイクロソフト社内でCEOの肩書きを持つことになるが、これは通常、マイクロソフト・ゲーミングのような大きな部門のリーダーや、LinkedInやGitHubのような買収した企業のリーダーに与えられるものだ。
一方、マイクロソフトCEOのサティア・ナデラCEOは、米メディア「CNBC」のインタビューに対し、今後の流れは「OpenAIの人々がマイクロソフトに残るか、マイクロソフトに来るかにかかっている」と延べ、「サムとグレッグがOpenAIに残らないのであれば、マイクロソフトの同僚とともに素晴らしい場所を用意したい」と答えました。