2024年登場が噂されるニンテンドー「Switch 2」の性能について、テック系YouTubeチャンネル「Digital Foundry」が分析しています。
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ニンテンドー「Switch 2」に登載されるNvidiaの新チップ
「Digital Foundry」の リチャード・リードベター氏は今回、ニンテンドー「Switch 2」に搭載されると思われるNvidia製チップに関するリーク情報を分析し、詳細な推測を発表しました。
同氏によれば、このチップは「Nvidia T239」で、自動車やロボット向けとして人気のある「Nvidia Orin T234」をスケールダウンしてカスタムしたものとのこと。
リードベター氏は「2024年の発売が噂される中、新型Switchに搭載される可能性のある他のプロセッサについて、説得力のあるリークは一切ない」と指摘し、消去法でもこのチップが登載される可能性が非常に高いと主張しました。
しかし、ベースとなるT234チップは「モンスター級のチップ」で、そのままではとても携帯ゲーム機に登載できないとのこと。
Let’s be clear here: the existing T234 is a monster of a chip. With a die size of 455mm2, it dwarves the Xbox Series X processor at 360mm2.
— 引用:EUROGAMER
訳:ここではっきりさせておきたいのは、既存のT234はモンスター級のチップだということだ。ダイサイズは455mm2で、XboxシリーズXプロセッサーの360mm2を凌ぐ。
テックメディア「Ars Technica」はこれについて、いくつかの性能が抑えられるほか、プロセスサイズも変更される可能性があると指摘しています。
The T234 chip is made on an 8 nm Samsung process, like the nearly 3-year-old RTX 3000-series graphics cards. But this is a good bit behind the absolute state of the art in chip manufacturing these days, and Nvidia could use newer technology (like the RTX 4000-series’ 5 nm TSMC process) to squeeze the same amount of performance into a more Switch-sized chip.
— 引用:Ars Technica
訳:T234チップは、3年近く前のRTX 3000シリーズのグラフィックカードと同様、8nmのサムスンプロセスで作られている。しかし、これは最近のチップ製造の絶対的な技術水準からかなり遅れており、Nvidiaはより新しい技術(RTX 4000シリーズの5 nm TSMCプロセスのような)を使って、同じ性能をよりSwitchサイズのチップに絞り込むことができる。
T239チップの性能面でまず特筆すべきは、ストレージ処理速度の早さです。「Digital Foundry」の分析によると、T239チップにはファイル解凍エンジンが追加され、PS5のような「ストレージからメモリへのアセットの超高速解凍」が可能になるとのこと。
YouTuberのネイト・ザ・ヘイト氏による以前のリークでは、「Switch 2」が「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」を4K60Hzで動作させたというリークがありました。このリークでは「ロード時間もなかった」と指摘されており、これはT239チップの高速なストレージ処理を裏付けるものかもしれません。
リードベター氏はまた、このT239チップがNvidiaのモバイル向けチップ「RTX2050」の性能に近いことを指摘しました。
一方、懸念点として同氏は、「削減を考慮してもT239は大きすぎる」と指摘しています。少なくとも性能が大きく向上する可能性は高いようですが、ゲーム機の場合は開発者の最適化によってかなりパフォーマンスが変わるため、実際にどれほどのグラフィックを実現できるかはまだ不明です。