現代の戦場では欠かせない存在となりつつある軍事用ドローン。アメリカ空軍の最新ドローンである「XQ-58A Valkyrie(ワルキューレ)」は、無人飛行やステルス能力などの様々な機能を備えた機体です。
この自律型ステルスドローン「XQ-58A Valkyrie」の実力について、海外YouTubeチャンネル「Interesting Engineering」が解説しています。
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「XQ-58A Valkyrie」の驚くべき能力とは?
ドローン技術の進歩に伴い、以前はパイロット付き航空機でしかできなかったミッションも、今では無人ドローンで行えるようになっています。また、無人戦闘機と有人戦闘機が一緒に飛行し、作戦を実行することもできるようになっています。
しかし「MQ-9リーパー」や「RQ-4グローバルホーク」など、空軍で一般的に使用されている無人航空機は、技術的に高度でコストが高く、主にあまり争いのない空域での作戦に適していました。
そこで「XQ-58A Valkyrie」の出番です。このドローンは、長距離・高速作戦用に設計された低コスト無人プラットフォームです。当然、ステルス設計により敵に対して迅速かつ致命的な攻撃を実行することもできます。
さらに、大きなペイロード(荷物重量)を運ぶことができるため、様々なミッションに活用できます。
内部の兵器庫には最低でも2つのGBU-39を格納・展開する能力を持ち、外部翼ステーションにも兵器を装備することができます。
デザインも特徴的で機体の大きさは胴体が9.1メートル、翼の幅が8.2メートルと非常にコンパクトで、バランス能力に優れています。そして、主翼、V字型の尾翼、頭上のエアインテーク(空気の取り入れ口)がシームレスに組み込まれているステルス構造になっているため、監視されにくくなっています。
機体はターボファンエンジンを搭載し、最高速度が時速881キロで、最高高度が14,000メートルと能力が高いです。
また、離着陸に従来の滑走路を使用しません。その代わりに、小型の発射台から打ち上げられ、パラシュートで着陸します。さらに、パイロットの直接の監視の有無にかかわらず、ドローン群で飛行することもできます。
「XQ-58A Valkyrie」は、遠隔地や制限区域での作戦に適しています。実際、既にアメリカ軍で運用されていて、数多くのミッションをこなしています。