AIで「いびき」を検知して止めさせる枕がスゴい

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睡眠時のいびきを検出し、寝返りなどを促すAI搭載の「いびき検知器」を、海外エンジニアのナヴィーン・クマール氏が開発しています。

*Category:テクノロジー Technology *Source:Hackaday ,Edge Impulse

いびきをAIで検出して枕を振動させる「いびき検知器」


いびきはうるさいだけではなく、健康問題にも繋がるものです。クマール氏によれば、米国では男性の半数以上、女性の40%以上がいびきをかくとのこと。いびきは多くの場合、睡眠中に気道が塞がったり潰れたりすることで呼吸が何度も止まる「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」という呼吸障害を示しています。

クマール氏が開発したのは、いびきを検知し、触覚フィードバックメカニズムを通じて適度に枕を振動させる「いびき検知器」です。


検知器は、いびきの最大の特徴であるその音を、AI学習された装置によって判別・検知します。いびきと他の夜間の音を区別するため、クマール氏はSyntiant NDP120ディープラーニングプロセッサーと内蔵MEMSマイクを搭載したArduinoNicla Voiceセンサーボードを機器に採用しています。


トレーニングデータには、一般公開されている「いびきデータセット」が使用されました。重要なのは、このトレーニングデータには、サイレンや雷のようないびき以外の音のサンプルも含まれていることです。

The non-snoring samples are divided into ten categories, each containing 50 samples. The categories are baby crying, clock ticking, door opening and closing, gadget vibration motor, toilet flushing, emergency vehicle sirens, rain and thunderstorm, street car sounds, people talking, and background television news.


— 引用:Edge Impulse

訳:いびき以外のサンプルは10個のカテゴリーに分けられ、それぞれ50個のサンプルが含まれています。カテゴリは、赤ちゃんの泣き声、時計のカチカチ音、ドアの開閉音、ガジェットの振動モーター音、トイレの洗浄音、緊急車両のサイレン音、雨や雷雨、街頭車の音、人の話し声、テレビのニュース背景音です。

いびき検知器が3回連続でいびき音を検知すると、ハプティックドライバーボードが枕を振動させ、体勢を立て直すよう優しく促します。動画では振動は弱くみえますが、実際に枕を使用していれば、しっかりと振動を感じられるとのこと。


テックメディア「Hackaday」は、「いびきは軽視されがちなものだが、深刻な問題」だと指摘し、開発したクマール氏を称賛しています。プロジェクトの詳細やトレーニングデータについては、「Edge Impulse」にて公開中です。

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