「iPhone 15 Pro」に搭載された新チップA17 Bionicのベンチマークスコアを、テックメディア「toms’HARDWARE」が公開しています。
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「iPhone 15 Pro」に搭載されたA17 Proチップのシングルスコア性能が驚異的
A17 ProはTSMCの3nmプロセスで製造されており、最大3.77GHzで動作する2つの高性能コアと、より低い周波数で動作する4つの効率コアの合計6コアで構成されています。
「toms’HARDWARE」はベンチマークソフトGeekbench 6で、クアルコムの「Snapdragon 8 Gen 2」、AMDの「Ryzen 9 7950X」、インテルの「Core i9-13900K」を比較しました。
「Snapdragon 8 Gen 2」は最上位のAndroidスマホに採用されているチップで、後者2つはデスクトップPC向けの最上位チップです。結果は以下の通り。
シングルコアでは、「Snapdragon 8 Gen 2」を900点近く上回り、「Ryzen 9 7950X」「Core i9-13900K」との差も10%以内です。制限の多いスマホ向けプロセッサーとしてはかなりの結果といえるでしょう。
Scoring 2,900 points in single-thread Geekbench 6 workload is good enough to challenge many desktop-class processors, but trails the fastest models by ~10%. So, one could say that Apple’s high-performance cores could challenge Raptor Cove and Zen 4 cores when working at around 3.77 GHz, at least in this specific benchmark. As always, one benchmark doesn’t tell the full story.
— 引用:toms’HARDWARE訳:シングルスレッドのGeekbench 6ワークロードで2,900ポイントを獲得したことは、多くのデスクトップクラスのプロセッサーに挑戦するのにも十分だが、最速モデルには〜10%及ばない。つまり、Appleの高性能コアは、少なくともこの特定のベンチマークでは、3.77GHz前後で動作する場合、Raptor CoveやZen 4コアに挑戦できると言える。いつものことだが、1つのベンチマークがすべてを物語っているわけではない。
ただしマルチコア性能に関しては、AppleのA17 ProはA16 Bionicより3%高い約7,200点程度に収まっています。6コアではより多くのコアを持つプロセッサーに総合性能で勝つことは難しいものの、少なくともクアルコムのSnapdragon 8 Gen 2と比較した場合、A17 Proが最速のスマホ向けチップであることに変わりはありません。
今回の結果は、「iPhone 15 Pro」が世界トップの性能を有しており、チップ面では競合他社を圧倒的にリードしていることを示すものです。なおAppleはまだ3nmプロセスで設計されたチップをMac向けに導入しておらず、次世代の「M3」A17 Proよりもさらに優れた性能となるはずです。