助っ人外国人野手の活躍が乏しい昨今のプロ野球界。セ・リーグの打率20傑でランクインしているのは、ドミンゴ・サンタナ(ヤクルト)しかいません。パ・リーグも打率20傑でランクインしている外国人選手はデビッド・マキノン(西武)のみ。そんな中、パ・リーグ球団の首脳陣がある選手を欲しがっています。その選手は、巨人のアダム・ウォーカー選手。ウォーカー選手は現在2軍の試合で出場中で、パ・リーグ球団は「一軍で使わないならトレードで欲しい」とラブコールを送っています。
【野球】パリーグが欲しがる“巨人の優良助っ人”とは?
目次
「使わないなら欲しい」パ・リーグ球団がある選手にラブコール
助っ人外国人野手の活躍が乏しい昨今のプロ野球界。セ・リーグの打率20傑でランクインしているのは、ドミンゴ・サンタナ(ヤクルト)しかいません。パ・リーグも打率20傑でランクインしている外国人選手はデビッド・マキノン(西武)のみ。そんな中、パ・リーグ球団の首脳陣がある選手を欲しがっています。
その選手は、巨人のアダム・ウォーカー選手。ウォーカー選手は8日に2軍へ降格し2軍の試合に出場中で、パ・リーグ球団は「一軍で使わないならトレードで欲しい」とラブコールを送っています。助っ人外国人の活躍が見られなくなった一つの要因は、日本人投手のレベルが上がったこと。メジャーでの実績がある選手でもすぐに打って活躍することは難しくなっています。
そんなメジャー出身選手の活躍が難しくなる中、ウォーカー選手には高い評価が。パ・リーグの首脳陣は「打撃に関しては常時出場すれば打率3割、30本塁打を打てる 変化球を打つ技術が高く、日本野球に適応できている 12球団を見回しても、これだけ打てる助っ人はなかなかいませんよ」と評しています。
【巨人】岡田悠希、ウォーカー、中島裕之が2軍に降格へ 坂本勇人は1カ月ぶりに1軍復帰https://t.co/QZhcFPklFi
右太もも裏肉離れで2軍調整中の巨人坂本勇人内野手が28日の中日戦から約1カ月ぶりに1軍に復帰する。
27日、イースタン・リーグ西武戦(ジャイアンツ球場)に「3番遊撃」で出… pic.twitter.com/0Yg14fJJ8S— ドラペイ (@Dorapeinet) July 27, 2023
なぜ2軍に?課題は守備力か
パ・リーグがラブコールを送っているウォーカー選手。そんな高い評価を受けているウォーカー選手はなぜ2軍へ降格したのでしょうか。その理由の一つは「守備力の不安定さ」。ウォーカー選手はメジャー経験がなく、巨人入団当初はあまり注目されていませんでした。しかし、来日1年目の昨年は打率.271、23本塁打、52打点を記録。今季は52試合出場で打率.275、6本塁打、20打点。さらに得点圏打率.391と文句なしの打撃力を見せています。
しかしウォーカー選手の課題は守備力。特に肩が弱いことがネックで、ランナーの進塁を悠々と許してしまいます。また、巨人の外野陣には秋広優人、ルイス・ブリンソン、梶谷隆幸、長野久義、丸佳浩など守備力も安定したメンバー。このメンバーからスタメンを勝ち取るのは容易ではありません。
パ・リーグはDH制が採用されているため、打撃力の高いウォーカー選手は指名打者として最適。パ・リーグの某球団は「巨人が一軍で起用しないなら、トレードで欲しいですよ ウチだけじゃなく他球団も一番欲しい選手だと思います ウォーカーを獲得するなら、一軍の主力投手を交換要員で放出することになる それだけの価値がある選手です」と高く評価しています。
指名打者で覚醒した前例も!
パ・リーグへ移籍となれば指名打者起用の可能性が高いウォーカー選手。実は過去に助っ人外国人選手でセ・リーグからパ・リーグへ移籍し、指名打者として覚醒した選手がいます。その選手とは、来日8年間で3度の本塁打王を獲得し、通算259本塁打をマークしたラルフ・ブライアント選手。
中日時代は外国人選手の登録枠の関係で2軍でのプレーがほとんどでした。将来的に1軍へ上がる方針でしたが、近鉄の主砲が不祥事で急きょ退団したこともあり、シーズン中に金銭トレードで近鉄へ移籍。この移籍が転機となり、本塁打王やMVPなどを獲得しリーグ優勝にも貢献しました。
ウォーカー選手は現在2軍でプレー中ですが、合流後初打席で本塁打を放ち、その後も安定した打撃成績。ブライアント選手のように、指名打者として移籍すれば覚醒する可能性も大きそうです。
ウォーカーが2軍合流後初出場で2安打「逆方向に打つ意識で打席に入っている」…イースタン・リーグ #巨人 #ジャイアンツ #読売ジャイアンツ https://t.co/kQ4AnfrVgV pic.twitter.com/KcVCf0UYXw
— スポーツ報知 巨人取材班 (@hochi_giants) July 30, 2023
メジャー未経験!? ウォーカー選手の経歴とは
パ・リーグが獲得を熱望している巨人のウォーカー選手。ウォーカー選手は助っ人外国人選手として巨人へ移籍しましたが、実はメジャー経験はありません。ウォーカー選手は2012年にミネソタ・ツインズから指名され入団。A級からのスタートでしたが、毎年安定した本塁打数を放ち順調に昇格。2016年にはAAA級に昇格し132試合に出場。打率.243、27本塁打、75打点を記録しました。
その後はオリオールズ、レッズなどとマイナー契約をで移籍が何度かありましたが、2019年にアメリカン・アソシエーションのミルウォーキー・ミルクメンと契約。2021年には100試合に出場して打率.320、リーグ新記録となる33本塁打、101打点、24盗塁をマーク。2年連続で本塁打王とシーズンMVPを獲得しました。
そして2021年12月に巨人へ移籍。メジャー昇格まで登りつめることはなかったものの、長距離打者として安定した活躍を見せました。パ・リーグから高い評価を受けているウォーカー選手。指名打者として覚醒する未来はあるのか。今後もウォーカー選手の活躍に目が離せません。