iPhoneのカメラアプリを使うと、自撮り写真は撮影後に「自動的に反転」してしまいます。なぜiPhoneの自撮りは反転してしまうのでしょうか?その理由について、Appleに詳しいYouTubeチャンネル「Apple Explained」が解説しています。
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なぜiPhoneの自撮りは勝手に反転するのか?
iPhoneの自撮りが反転してしまう理由は視点の違いがあるからです。アウトカメラで撮影した場合、ユーザーの目とカメラのレンズは同じ方向を向いています。そして、遠近法に違いがないため写真は期待通りに仕上がります。
ところが自撮りの場合、ユーザーの目とカメラが反対方向を向いてしまいます。この場合、デバイスに問題が生じます。
その問題とは「鏡のような視点を表示すべきか」それとも「現実的な視点を表示すべきか」というものです。
鏡を見た時は反転した自分の姿を見ることになります。当然シャツに書かれた文字も逆になります。ただ、向かいから人に見られた時はシャツに書かれた文字は正しい方向を向きます。
この問題は自撮りというコンセプトが発明されて以来、ソフトウェア会社の課題となってきました。Snapchatのようなアプリは、写真やビデオを撮影した後、ミラーリングされた視点を維持しながらプレビューを表示します。ユーザーが見たものがそのまま表示されるため、これが最も自然に感じられるかもしれません。しかし、これは現実のミラーバージョンであるため、テキストが逆に表示されることを意味します。
Trillerというアプリはミラー効果を完全に取り除くという異なるアプローチを取りました。しかしこの方法にも問題があります。それは右側にあるものが左側に表示され、写真やビデオを撮るプロセスが不自然に感じられるというものです。
そこでAppleは「Snapchatのミラー効果」と「Trillerのミラー効果無し」を組み合わせた独自のアプローチを取ります。iPhoneのカメラアプリでは、ミラー効果を使ったプレビューが表示され、写真を撮ることがより自然に感じられます。ところが撮影後はミラー効果が解除されます。そのためテキストや画像が反対になることはありません。このAppleの方法は自撮り問題に対する最善の解決策であるように見えます。
ただ鏡に映っている姿が自然だと感じる方もいるでしょう。そこでiOS 14からは、写真のミラー効果を撮影後も維持できるようになっています。
設定の変更は「設定>カメラ>前面カメラを左右反転」の手順です。この機能を使えばプレビューされているものをそのまま保存することができます。