手取りの給与額が思ったより少ない……。一体何が引かれてるの? と疑問に思ったことありませんか? 実は給与からは税金、社会保険料などがあらかじめ差し引かれた後、各自に支給されています。いったい何がいくらくらい引かれているのでしょうか? FP1級の筆者が解説いたします!
【衝撃】「手取り少なっ」給与から引かれるお金って何か知ってる?
目次
- 1. そもそも「手取り」とは?
- 2. 税金や社会保険料ってどんなものがあるの?
- 3. 所得税と住民税って何が違うの?
- 4. 健康や失業のリスク、老後の生活資金などに備える社会保険
- 4.1. 健康保険料とは?
- 4.2. 厚生年金とは?
- 4.3. 雇用保険とは?
- 4.4. 給与明細は必ずチェックしよう!
そもそも「手取り」とは?
「手取り」とは基本給や残業代、その他手当など会社から支給されるお金の合計額か税金や社会保険料が引かれた金額のことです!
「手取り額」=「総支給額」(基本給+残業代+各種手当)➖ (税金+社会保険料)
税金や社会保険料ってどんなものがあるの?
給与から引かれる税金は所得税と住民税の2種類!
社会保険は厚生年金、健康保険、雇用保険の3種類!
社会保険にはもう一つ介護保険があり40歳から支払います。
具体的に保険料や税金がどれくらい引かれているかは給与明細のこの欄をチェックしてください!
所得税と住民税って何が違うの?
では所得税と住民税について解説していきます。
所得税とは?
所得税とは所得に応じて国に払う税金!
所得税の税率は所得の額に応じて5%〜45%で給料が高くなると税率も大きくなる仕組みになっています。
会社員の場合は事前に会社が個人ごとの概算税額を計算し、各自の給与から天引きして国に納税しています(源泉徴収制度)。
ただ高額な医療費や生命保険などを支払った年は税金が軽減されるため年末に調整されます(年末調整)。
所得税の計算は複雑なため税額を計算したい人は国税庁の「所得税の速算表」を活用しましょう!
住民税とは?
住民税は1月1日に住民票がある都道府県・市区町村に対して支払う税金!
住民税は前年の年収をもとに税額が計算されるため新卒1年目は発生しません。2年目からは住民税が発生するためその分手取りが少なく感じるかも!
住民税の税率は10%+均等割5000円
ただ住民税も計算が複雑なため、お住まいの自治体のHPで計算方法を確認してください。
健康や失業のリスク、老後の生活資金などに備える社会保険
社会保険料の計算方法は健康保険、厚生年金、雇用保険の3種類とも標準報酬月額×保険料率で計算されます!
標準報酬月額とはその年の4~6月の3ヵ月間の「給料」の月平均額のことで会社員1人1人が負担しなければならない社会保険料を簡単に計算するためもの!
この「給料」には基本給のほかに残業手当、家族手当、通勤手当、精勤手当、管理職手当などが含まれます。
健康保険料とは?
公的な医療保険制度のことで3割負担で病院にかかれるのはこの健康保険のおかげです!
入社すると保険証が支給されるため一番実感しやすい社会保険ではないでしょうか?
健康保険の保険料は会社がどの健康保険組合に加入しているかによって違ってきますが大体10%前後で保険料は社員と会社で50%ずつ負担します。
厚生年金とは?
会社員や公務員が加入する公的年金で老後資金や怪我や病気による障害リスクに備えた社会保険です。
厚生年金に加入すると将来国民年金に上乗せで厚生年金を受け取れます!
厚生年金の保険料率は18.3% 負担する保険料は社員と会社で50%ずつ!
雇用保険とは?
失業保険と言った方が分かりやすいかもしれません。失業した場合など条件別に給付を受け取ることができます!
保険料率は建築、農林水産など事業により違ってきますが、一般企業の平均的な個人負担分はだいたい0.5%です
給与明細は必ずチェックしよう!
一般的な会社員の手取り額は総支給額の75―80%と言われています。
給与日は振込額だけチェックして給与明細を細かく見ていないという人も多いですが、毎月何がどれだけ引かれてるのか給与明細を確認する癖をつけましょう!
ある程度手取り額が分かれば生活費に使える金額や貯蓄に回せるお金なども設定しやすくなりますよ。
参考サイト:FP協会