インドの西ベンガル州に住む夫婦が、「iPhone 14」を手に入れる目的で生後8カ月の子供を売ったと、インドのメディア「DailyO」が報告しています。
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「隣人の子がいなくなった」横行するインドの人身売買
この事件が明るみになったのは、隣人からの通報でした。隣人たちは夫婦の子供が突然いなくなったことに気づき、同時に経済的に苦しい状況にあるはずの夫婦がiPhoneを持っていたことに気づいたといいます。
The neighbors observed the couple, who were struggling financially, suddenly acquire an iPhone, which coincided with their baby’s disappearance.
— 引用:DailyO
「経済的に苦境にあった夫妻が、突然iPhoneを手に入れたのを隣人が目撃した。赤ん坊が行方不明になったのと同じ時期である(DailyO)」
Apple専門メディア「Appleinsider」によれば、インドでの「iPhone 14」の価格は975ドル(13.5万円)相当。西ベンガル州の平均月収が約6.5万円(出典:salaryexplorer)であることを考えると、「iPhone 14」は気軽に変える製品ではありません。
西ベンガル州警察は、子供の母親と、子供を買った女性を逮捕しました。しかし、子供の父親は依然として逃走中だそうです。
母親の供述によれば、夫婦はインスタグラムのリール動画を撮影するため、赤ん坊を売ったお金で旅行するつもりだったとのこと。ショッキングなことに、父親はさらに7歳の娘を売ろうとしていたとも報告されています。
インドでは人身売買が横行しており、多くの子供が被害にあっています。西ベンガル州は、中でも被害が多く報告されている地域の1つです。
インドの国家犯罪記録局によると、2010~16年に国内で報告された人身売買3万4908件のうち、西ベンガル州での取引が4分の1近くを占めていた。人口が国全体の約7%でしかない同州にしては、あまりにも割合が大きい。
— 引用:nikkei.com
iPhoneを手に入れようとして子供を売った夫婦の例はこれが初めてではありません。2016年には、中国人夫婦がiPhoneを購入するために「生後18日の新生児である娘を3,530ドル(約50万円)で売る」という事件が発生したこともあります。