GoogleはPixelスマホに多くのAI機能を導入することを計画しており、その1つが通話アプリの強化です。このPixel向け通話アプリのベータ版について、テックメディア「9to5Google」が報告しています。
*Category:
Google Pixelで通話アプリのAI強化がテスト中
このベータ版は、Googleが5月中旬に発表し、今日まで水面下でテストされていました。この通話アプリのベータ版で行われている変更の1つが「設定UIの更新」です。新しい「保護レベル」の設定は以下の3つに簡素化されています。
- マキシマム:不明な番号をスクリーニングし、スパムを拒否する
- ミディアム:不審な電話を選別し、スパムを拒否する
- ベーシック:既知のスパムのみを拒否する
さらに、このベータ版の一部として通話アプリに加えられた大きな変更点が「より自然な音声プロンプト」です。
詳細は不明ですが、これは通話相手が話したい内容を事前に知ることができる「自動通話スクリーニング」機能の強化版のようです。Pixelスマホでは、この機能をオンにすることにより、電話をかけた相手の要件を先にGoogleアシスタントが尋ねてくれます。
これ以上の具体的な情報はないが、これはLaMDA(Bardの動力源であり、特に会話を保持することを目的とした大規模言語モデル(LLM))をCall Screenに適用したもののようだ。これにより、通話相手が何を望んでいるのかを見つける機能が向上する可能性がある。
— 出典:9to5Google
スパムや機械音声で電話をかけてくる迷惑電話を、LaMDAが身代わりになって撃退してくれるというのはかなり便利。そうでない場合も、要件を先に知っておけるというのは安心です。
「9to5Google」によれば、Googleは、米国でPixel 6と新しいデバイスの一部の所有者を対象にこれをテストしているとのこと。Pixel 6以降とされていることから、Tensorチップが必要なのは明らかで、端末上のAIが活用されていることを示唆するものです。
Googleは通話アプリに会話AIを導入することにより「電話が鳴ってイライラする」ということをなくすとしています。特にスパムやロボコールといった迷惑電話については、AIによってほとんどを事前に拒否できるようになるかもしれません。