2023年6月13日。BTSがデビュー10周年を迎え、ファンたちのお祝いコメントが続いています。小さな事務所からデビューした7人は、資金の少なさや楽曲のコンセプト変更に苦しみました。しかし、7人は懸命な努力を続け、2年をかけて1位を獲得します。決して順風満面ではなかったこの10年を、改めて振り返ってみましょう。
BTSデビュー10周年!スーパースターへの道のりを振り返る
目次
- 1. 幼い7人の少年が一歩を踏み出した日
- 2. Big Hit Entertainmentは無名の小さな事務所だった
- 3. 2011年にデビューするはずだった防弾少年団
- 4. 大衆路線『I NEED U』でようやく初1位
- 5. 2018年に迎えた解散危機
- 6. BTSメンバー7人の夢はまだまだ続きます
幼い7人の少年が一歩を踏み出した日
2013年6月13日。当時はまだ無名だったBig Hit Entertainmentから、『防弾少年団(방탄소년단)』がデビューしました。当時に明るく笑っていた少年たちは、自分たちが世界の『BTS』になることを予想もしていなかったでしょう。
大手事務所ではないための苦労、当初のコンセプトからの路線変更、いつ脱落するか解らない練習生時代。BTSが乗り越えてきたものを、10年後の6月13日に振り返ってみました。
데뷔 첫 엠카운트다운 방송을 멋지게 끝낸 #방탄소년단 에게 큰 응원해주신 팬 여러분들께 고맙습니다♥︎열정적인 무대에 땀바다가 된 소년들에게 응원을 보내주세요! pic.twitter.com/wd2Vsl1W6C
— BTS_official (@bts_bighit) June 13, 2013
Big Hit Entertainmentは無名の小さな事務所だった
Big Hit Entertainmentは、2005年2月1日にパン・シヒョクにより設立された事務所です。パン・シヒョクはもともとJYPエンターテイメントに所属しており、社長のパク・ジニョンとは旧知の仲。JYPを辞めて立ち上げた事務所が、Big Hit Entertainmentです。
BTSのメンバーが練習生になった頃、Big Hit Entertainmentはまだ小さい無名の事務所でした。資金も少なく、十分なレッスン環境があったとは言えません。また、1つの部屋に10人が寝る共同生活など、練習生は厳しい生活を余儀なくされました。そのBig Hit Entertainmentが10年後、世界に名をはせるHYBEになると誰が想像したでしょう?
2011年にデビューするはずだった防弾少年団
実は、『防弾少年団』は2011年にデビューするはずのグループでした。当時にデビューが取りやめになったのは、グループのコンセプト変更があったためです。
当初の防弾少年団は、メンバーが今とは異なり、本格派HipHopグループを目指していました。しかし、アイドル音楽が強い韓国芸能界で、HipHopを追求するのは厳しかったのかもしれません。幾度かの試みの末にコンセプトを変更し、アイドルHipHopを目指すことになったのです。
コンセプト変更を受け入れられず、辞めていく練習生もいました。その中で、RM、SUGA、J-HOPEが残り、紆余曲折を経てジン、ジョングク、V、ジミンが合流。現在の防弾少年団の形になりました。
つまり、もともとはダンスを踊るグループでは無かったのです。そう考えると、今の様に踊れるようになったメンバーたちの苦労が偲ばれますね。
#방탄소년단 초판 앨범 200장에만 들어가는 폴라로이드사진 스포일러 대공개! (두둥) 온라인/오프라인 매장에 있는 앨범 중에 숨어있으니 꼭 득템하세요!♥︎ pic.twitter.com/6nADZYxbAG
— BTS_official (@bts_bighit) June 13, 2013
大衆路線『I NEED U』でようやく初1位
2013年にデビューした防弾少年団でしたが、なかなかヒットに恵まれず、音楽番組で1位をとることができません。
韓国では1位をとることが重視されますし、何よりヒットしなければグループの継続が難しくなります。そんな時にBTSがリリースしたのが、アルバム『花様年華 pt.1』でした。リード曲となった『I NEED U』は、それまでのHipHop路線とは異なり、メロディアスな切なさが込められた曲。この路線変更が成功し、『I NEED U』は見事に初1位を獲得します。デビューから約2年が経過した2015年5月のことでした。
감사드려요!! 너무 얼떨떨해서 무슨 말을 할 수가 없었네요.. 아미 첫 1위 정말 고맙습니다. 모두 열심히 했습니다. 진짜진짜 더 멋져질게요. 사랑해요💕 pic.twitter.com/32oLgbU2HD
— 방탄소년단 (@BTS_twt) May 5, 2015
2018年に迎えた解散危機
とても仲の良いBTSですが、2018年には解散の危機を迎えたことも。香港で開催されたMAMA2018で大賞を受賞したとき、ジンはスピーチの中で「今年の初め、僕たちは精神的にとても大変でした」「メンバー同士で話し合いながら、解散しようかどうしようか悩んだりもしました」。
この年のBTSについて、ジンは『슈취타(シュチタ)』でこう語っています。
「『FAKE LOVE』の活動をしながら、僕たちは休みが1ヶ月に1日か1日半しか無かった」
「僕は『1日半』というのにとても怒った(半日休みは休みでは無いという意味でしょう)」
「会社は『そうやってこそ成功できる』と言った。僕たちもそうだと思って仕事をしたけれど」
「精神的にも肉体的的にも限界で、これを全部終わらせたいと思ったんです」
この時期をジンは「挫折」と言う言葉で表現し、おそらくメンバーとの話し合いの上で、再び走ることを決めたと語っています。きっと他にも、外からは想像もつかない苦労があったでしょう。それでも活動を続けてきたメンバーに、リスペクトと感謝を伝えたいですね。
『슈취타(シュチタ)』はメンバーのSUGAがMCを務めるトーク番組。ぜひこちらも視聴してみてくださいね。途中からJ-HOPEも加わり、3人の深いトークを聞くことができます。
BTSメンバー7人の夢はまだまだ続きます
名も無い少年だった7人は、10年の間に世界に飛び出し、美しい楽曲で人々を魅了しました。今は彼らに憧れる後輩が後を絶たないほど。多くの夢を叶え、大人になった7人の青年たちは、どんな景色を見ているでしょうか。
奇しくも10年の節目に、メンバーは兵役のために入隊し、音楽活動を少しだけ離れます。2025年に再結集を目指す彼らが、今度はどんな夢を描くのかを楽しみに待ちましょう。きっと彼らは見せてくれます。10年前とは少し違う、でもとても美しい夢を。