スポーツの世界では、審判がルールに則って厳密かつ円滑に競技を進行させる役割を担い判定を下します。審判のやり方や場面によっては勝負を大きく左右することも。なんと米MLBでは、全く正確な判定を下す神審判が登場とのこと。さて、どんな審判なんでしょうか。
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目次
- 1. 神審判登場
- 2. 神審判登場!
- 3. 日本のリクエスト制度と誤審頻度
- 4. リクエスト制度
- 5. リクエスト制度での誤審頻度
- 6. MLB審判員マーク・カールソン氏
神審判登場
アメリカにはMLB審判の正確性等を測定する「UmpireScorecards (アンパイアー・スコアカード)」というサイトがあります。そこに、ほぼ100パーセントの正確性を有する審判が登場。はたしてどんな腕前なのでしょうか。
【アンパイアー・スコアカードって?】
アンパイアー・スコアカードは、MLBの組織とは関係は無く、ボストン大学の学生で統計、コンピューターサイエンス等を学ぶイーサン・シンガーとペンシルベニア大学の学生で機械工学を学ぶイーサン・シュワルツが2019年に創設したウェブサイト。
このプラットフォームと指標は、現在ではニューヨークタイムズや USA Today などで取り上げられ、フォロワー数は30万人を超えています。
神審判登場!
現地時間2023年5月28日、ボルチモアオリオールズ対テキサスレンジャーズ戦で主審を務めたマーク・カールソン氏は、この試合で123回の判定を行い、うち正しく判定したのが122回、誤った判定はわずかに1回のみ、正答率99パーセントで話題となっています。
ファンからは「この男をポストシーズンの審判に」とか「彼の給料をアップさせて新米審判員を指導させよ」とか「見事だ」「凄い」とかいった多数の称賛のコメント。
アンパイアー・スコアカードで今シーズンの状況を見てみると、掲載されている審判員数は86名、各審判の球審としてのゲーム数は1〜13、判定の正答率は1位が96.4パーセント、最下位が91.1パーセント。
マーク・カールソン氏は5月28日のゲームでの正確な判定により多くの賞賛を得ているところ。実は、彼は、このゲームのほかに10試合の主審を行っており、トータル1672回の判定機会で1562回の正しい判定を行っており、正答率は93.4パーセント。平均正答率では今シーズン掲載されている審判員86名のうち60番目の成績。
5月28日のマーク・カールソン氏は絶好調だったようです。
日本のリクエスト制度と誤審頻度
アンパイアー・スコアカードによると今シーズンこれまでMLBの審判は最低でも91.1パーセント、平均では96.4パーセントの確立で正しく判定。
日本のプロ野球NPBの審判はどうでしょうか?
リクエスト制度
日本にはアンパイアー・スコアカードのようなものはないので日米審判の直接の比較はできませんが、参考になりそうなのが審判の判定に物言いができるリクエスト制度。
リクエスト制度とは2018年からNPBで導入されたもので、審判の判定に異議がある場合にビデオ映像によるリプレー検証を求めることができる制度です。
リクエストの対象となるプレーは、現在は次の6つ。
①アウト・セーフ
②ホームラン・ファール
③フェンスオーバー・フェンス前
④デッドボール・危険球
⑤正規のプレー・コリジョン(体当たり・ブロック)
⑥不完全捕球・完全捕球
ストライク・ボール判定やハーフスイングなどは対象外で、リクエスト権利は1試合で2回まで(リクエストが成功した場合はリクエスト権利は減らない)となっています。
リクエスト制度での誤審頻度
2018年7月に公表されたデータですが、リクエストが6回以上出された審判27名の正答率は17~100パーセント、平均では65.5パーセント。
アンパイアー・スコアカードは球審、リクエスト制度は主にフィールドプレーでの審判であり、また、リクエスト制度は監督が異議を唱えたい時に1試合2回までといった違いはあります。
しかし、MLB審判が平均90パーセント超の割合で正しく判定しているのは、すばらしい成績。
MLB審判員マーク・カールソン氏
5月28日のボルチモアオリオールズ対テキサスレンジャーズ戦で主審を行い99パーセントの正しい判定を行ったマーク・カールソン氏。
1969年、イリノイ州生まれ53歳。アリゾナ秋季リーグ等を経て1999年ナショナルリーグの審判としてキャリアをスタート。リーグチャンピオンシップシリーズ、ワールドシリーズ、オールスターゲーム、今年日本が優勝したWBCなどでも審判を務めたMLBを代表する審判。
ここまで、マーク・カールソン氏が賞賛されていることに端を発しで、MLBの審判の正確性等について見てきました。今後どのような神審判が登場するのか、こちらも楽しみですね。