メジャーリーグで投打二刀流の戦いも6年目を迎える、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手。投手としてはここまで10試合に登板し、59イニングを投げて防御率3.05。奪三振は80と好調をキープして、シーズン序盤を走り抜けました!そこで今回は、異次元の記録と言われる「4.3」という数字について、投手としての大谷選手の凄さをご紹介します。
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目次
- 1. 異次元記録「4.3」とは
- 1.1. 近代野球以前の記録は?
- 1.2. 近代野球では1972年以来
- 2. 今季は3割打者が多く打高!
- 3. 新ルール導入の狙いとは
- 3.1. 新ルールで試合時間は短縮
- 3.2. ピッチクロックを解説
- 3.3. 打者側も違反を取られる!
- 3.4. 大谷選手も投打で経験済
- 4. 投手としての偉業は他にも
- 5. 今後の記録更新に期待!
異次元記録「4.3」とは
大谷選手に今シーズン期待される記録の一つとして、「9イニングあたりの被安打数」が最も低くなるのではないかと言われています。5/25現在、大谷選手が9イニングあたりに許した安打は4.3本、1901年に始まったと言われる近代野球史上、最も低い数字です。
近代野球以前の記録は?
近代野球以前の記録は、1884年ミルウォーキー・クリームシティーズで活躍したエド・クッシュマンの2.50本、レディ・ボールドウィンの3.71本。実に139年前の記録です!現在の四球(フォアボール)が当時は「六球」だったなど、規則も今とは大きく違っているため、単純な比較は困難と言えますね。
近代野球では1972年以来
今から51年前、1972年エンゼルスに所属していたノーラン・ライアンが、メジャーリーグ歴代記録、フルシーズンでの9イニングあたり被安打数5.26本を残しました!その後、2020年にトレバー・バウアー選手とディネルソン・ラメット選手によって記録は塗りかえられます。しかし、新型コロナウイルスの影響で異例の60試合制となった年のため、フルシーズンではありません。ノーラン・ライアンの記録は現在もアメリカンリーグ記録として残されています。
今季は3割打者が多く打高!
メジャーリーグでは新ルールの導入により、昨シーズンは11人だった3割打者が、今シーズンはここまでで27人と倍以上に増えています。そんな中、9イニングあたりの被安打数「4.3」という数字を叩き出している大谷選手!また、打高状態に影響を与えたと言われる新ルールとはどんなものなのか、気になりますよね。
新ルール導入の狙いとは
今シーズンのメジャーリーグでは、3つの新ルールが導入されました。ピッチクロックは長時間化する試合のペースアップを目的としています。内野手の守備シフト制限は、内野手が2塁ベースを境に左右2人ずつ分かれて位置しなければいけないというもの。これまでの打者に合わせて極端に寄った守備シフトは禁止となりました。ベースサイズ拡大では、一塁から三塁までのベースが15インチ四方から18インチ四方に大きくなっています。これには盗塁のチャンスが増えたり、ベース上での接触プレーを減らす効果が期待されているのです!
新ルールで試合時間は短縮
これまでレギュラーシーズンを4分の1程度消化しましたが、新ルールにより平均試合時間は28分短縮!盗塁数や安打数も増加しており、狙い通りになっています。ここからは、大谷選手の投打に関連する新ルール、ピッチクロックについて詳しく見ていきましょう。
ピッチクロックを解説
ピッチクロックとは、試合のペースを速めるために導入された、投球時間制限のこと。投手は走者がいない場合は15秒以内、走者がいる場合は20秒以内に投球動作に入らなければいけないというルールです。この制限時間を超えると、カウントに1ボールが追加されます。
また、これに加えて牽制球の回数も制限を受けることに。投手は1打席中2回まで、牽制のためにプレートから足を外すことができると設定されました。これにより、投手が間を置くためにプレートから足を外すことも、1打席中2回までと制限されることに。
打者側も違反を取られる!
打者についても、ピッチクロックで違反を取られてしまうケースがあります。制限時間の8秒前までに打席で準備を終えていなかった場合です。打者のピッチクロック違反には、カウントに1ストライクが追加されます。
大谷選手も投打で経験済
今シーズンから導入されたこともあり、大谷選手も投手としては2度、打者として1度ピッチクロック違反を取られました。投打で違反を取られた初めての選手となったのも、二刀流の大谷選手ならではですね!シーズンも2カ月弱が過ぎ、メジャー選手たちも新ルールに適応してきていて、ルール違反は少なくなっています。
投手としての偉業は他にも
大谷選手には、メジャーで期待されている記録的数字が他にもあります!レギュラーシーズン開始から10登板で80奪三振という記録は、1978年にノーラン・ライアンが10登板で97奪三振を記録して以来のもの。また、大谷選手の防御率は現在3.05ですが、本拠地アナハイムでの防御率は2.08と、直近100年間で本拠地で記録した防御率で歴代2位の記録となります!
今後の記録更新に期待!
ここまで大谷選手の投手としての凄さを、メジャーリーグ記録や今シーズンから導入された新ルールと合わせてご紹介してきました。9イニングあたりの被安打数「4.3」を今後も維持できれば、まさに異次元の記録になることでしょう。新ルールにもきっちりと対策を行い、だんだんと馴染んできた様子の大谷選手。記録更新も含め、これからの活躍に期待を込めて応援していきましょう!