今使っている電話番号をそのまま他社で利用するためには「MNP契約」をしなければなりません。しかし、このMNP契約には問題がありました。
その問題を解消するために5月24日より一部の通信会社で「MNPワンストップ方式」という新しい契約方法が開始されています。今回は、大手キャリアショップで店長をしていた私が、今までのMNP契約の問題がどのように解消されたのかを解説します。
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「MNPワンストップ方式」で今までと何が変わるのか?
従来のMNP契約の手順は「移転元でMNP予約番号の取得」をしてから「移転先で申し込み手続き」をする必要がありました。ただ移転元でMNP予約番号を取得する際、複数の問題点がありました。
MNP予約番号取得の問題点
- 有効期限が15日間しかなく、期間を過ぎると失効し再取得が必要
- 一部の通信会社では発行に4日程度の時間がかかる
- ショップや電話で発行した場合、引き留めにあう可能性がある
- 混み合う時期に取得しようとした場合、電話などが繋がらないことがある
ただ、5月24日より開始された「MNPワンストップ方式」では問題点の多かったMNP予約番号の取得が不要になります。つまり、今まで以上にMNP契約がしやすくなるということです。
「MNPワンストップ方式」に対応している通信会社は「NTTドコモ」「au」「ソフトバンク」「楽天モバイル」「ahamo」「UQ mobile」「povo」「ワイモバイル」「LINEMO」「LINEモバイル」「ジャパネットたかた通信サービス」「日本通信SIM」「b-mobile」「mineo(2023年7月から追加予定)」です。また、現状はオンラインのみの受付です。
「MNPワンストップ方式」の手順
今回はKDDIのpovo2.0から楽天モバイルにMNP契約をします。(移転元・移転先が違う場合、申し込み方法が異なります)
まずは、従来通り楽天モバイルのサイトからMNP契約を進めます。
乗り換えする電話番号を入力します。MNP予約番号を求められることはありません。
その後、楽天モバイルの重要説明事項等に同意し、申し込み自体は終了です。
次は電話番号の引き継ぎ申請に進みます。
移転元の通信会社を選択し申請を行います。
今回はpovoからの乗り換えのため、申請ボタンを押すとpovoのサイトに飛ばされます。
そこでログインをし、MNP転出に関する注意事項・氏名・電話番号・生年月日の確認をします。その際、POVOからSMSでワンタイムパスワードも届きます。
再度、楽天モバイルのページに戻り「転入を開始する」を選択し、手続きを進めます。
すると「MNP予約番号は送信済みです」という表示になります。その後は、今まで通りの手順でSIMを開通させ手続きを終了します。
確かに、MNP予約番号不要でMNP契約を行うことができました。
「MNPワンストップ方式」の注意事項
MNPワンストップ方式が普及すれば、簡単に乗り換えることができて便利になるはずです。ただ、移転元の引き留め(確認)が無くなるため、もしかすると今よりも割高の通信会社に乗り換えてしまう可能性もあります。そのような失敗をしないためには、契約しようと思っている会社が本当にお得なのかを判断できる知識を持つ必要があります。つまり、日頃から最新の通信情報に触れることが重要だということです。
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