5月12日(日本時間13日)、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手は、敵地ガーディアンズ戦で「3番指名打者」として出場しました。試合は5-4でエンゼルスが勝利。一方、その裏で達成された大谷選手のメジャー最多となる記録が話題となっています。数々の記録を残してきた大谷選手ですが、今回はどのような記録だったのでしょうか。
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目次
- 1. 12日の大谷選手の成績は?
- 1.1. 第3打席に打撃妨害で出塁、今季何回目?
- 1.2. 過去に打撃妨害が多かった選手は?
- 1.3. 大谷選手の打撃妨害が多い理由とは?
- 1.4. 打撃妨害、どうしたらいい?
- 2. 今後も大谷選手の偉業への挑戦から目が離せない
12日の大谷選手の成績は?
5月12日(日本時間13日)の大谷選手は、3番指名打者としての出場で、2打数0安打、フォアボールで2回の出塁という内容でした。
ヒットは出なかったものの、2出塁としっかり役割を果たす大谷選手。得点にこそつながっていないものの、その存在感と出塁率の高さでチームの勝利に貢献します。
一方で、第3打席にはガーディアンズの捕手、ギャラガー選手による「打撃妨害」で出塁したことが注目を集めました。
第3打席に打撃妨害で出塁、今季何回目?
出塁後すぐに、エンゼルス広報部より、「今季5回目の打撃妨害」との発表が。
現時点で5回の打撃妨害はメジャーリーグで最多。
12日の試合でエンゼルスは39試合目。試合数から単純に計算すると、年間での打撃妨害はおよそ20回にもなりえます。
過去に打撃妨害が多かった選手は?
大谷選手の打撃妨害は、今シーズンの5回を含めメジャー通算8回目。
メジャーリーグで最も打撃妨害の数が多かった選手は、ジャコビー・エルスベリー氏で、通算31回。1シーズンでの最多打撃妨害もヤンキース時代のエルスベリー選手による2016年の12回でした。
歴代2位は、メジャー最多安打の4256安打を放ったピート・ローズ氏の29回。わずか2回の差ではあるものの、打席ごとの打撃妨害数に換算すると、ローズ氏は「538打席に1回」、エルスベリーは「179打席に1回」と、大きく差があります。
日本人のメジャーリーガーでは、松井秀喜氏が最多で10回の打撃妨害。この松井秀樹氏の記録も打席ごとの換算にすると「506打席に1回」。一方の大谷選手は「304打席に1回」と、かなりのハイペースで打撃妨害をもらっていることになります。
大谷選手の打撃妨害が多い理由とは?
ひとつの要因として挙げられるのは、相手の捕手のミットを構える位置です。
まず「相手バッテリーの大谷選手対策」ですが、今季はどの球団も「外角の変化球で仕留めたい」という意図が非常に明確。
12日の試合でも捕手はほとんど外角に構えており、「打ち取りたい」配球から「長打を打たせない」配球に変わっています。
基本的に捕手はバッターの立ち位置や身長やスイングを見ながら感覚的に「バットが当たらないだろう」という位置に座らなければなりません。
一方この時、外角の変化球で抑えたいという意図もあるため、ショートバウンドにならないよう投手との距離を詰めたいという捕手の心理も働きます。
対する大谷選手は、元々ミートポイントが身体に近いのに加え、外角球(+変化球)を徹底されているため、「できる限り長くボールを見て捉えたい」という意識なのです。
こうした、誰もが認める強打者であるがゆえに、大谷選手を取り巻くさまざまな状況が打撃妨害を引き起こしていると言えるでしょう。
また、もうひとつの要因として、元中日ドラゴンズ捕手の谷繫元信氏は、以下のように打つポイントについて指摘しています。
「(打つ)ポイントが近くなっている可能性はある。(第3打席は)フルカウントになって、変化球への意識もある中で、速球に差し込まれてカットした。それだけ、粘ろうとしている」
「(バットの)ヘッドが、やや下がり気味に出てくる。そのため、バットがキャッチャーの視界に入らないのでは」
打撃妨害、どうしたらいい?
大谷選手は身体が大きいため、身体の前ではなく後ろ(=捕手側)でスイングすれば、自ずと外角変化球のために距離を詰めた捕手のミットに当たるということになります。
これはどちらが悪いというものではありませんが、捕手側が対策しないといけません。
打撃妨害は捕手には失策がつく一方、打者にとっては打率にも出塁率にも影響がないのです。
守る側からすれば、タダで出塁させることになりますし、大谷選手だと盗塁やツーベースで帰ってこれる足と走塁技術があるため、守備側からすれば非常にリスクが高いプレーとなってしまいます。
各チーム、今後は大谷選手の打力だけでなく、打撃妨害を起こさないようにも注意していかなければならないでしょう。
今後も大谷選手の偉業への挑戦から目が離せない
今回は、「打撃妨害」という珍しい記録を達成した大谷選手。
とはいえ、強打者ゆえの名声ある記録と言えるでしょう。
過去、2018年には投手として10勝を挙げ、また同時に30本以上の本塁打を打つなど、史上稀に見る偉業を成し遂げています。
2021年シーズンにはシーズンMVPを獲得するなど、メジャーリーグで活躍を続ける大谷選手。
今後も二刀流として、多くの記録を残していくことが期待されます。