日本女子の長距離選手として、数々の日本記録を持っている田中希実選手。東京オリンピックで1500mに出場した際は、8位入賞と世界との壁を少しずつ埋めてきています。そんな、田中希実選手は、先日開催された東京選手権の女子1マイルに出場し、日本記録を樹立し、優勝しました。そこで、今回は、田中希実選手がこれまで達成してきた日本記録や強さの秘訣を解説していきます。
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目次
- 1. 田中希実選手のプロフィール
- 2. 5つの日本記録
- 3. 国際大会での活躍
- 4. 田中希実選手の強み
- 5. まとめ
田中希実選手のプロフィール
田中希実選手は、1999年生まれの現在23歳。中学校から陸上を始め、中学校2年生で全国女子駅伝の兵庫県代表に選出。その後、兵庫県立西脇工業高校に進学し、1年時から、才能を発揮。インターハイや国民体育大会で1500mや3000mに出場し、入賞や優勝を果たす活躍。
国際大会に3000mで出場し、アジアジュニア大会とU20世界選手権で金メダルを獲得。高校卒業後は、同志社大学に進学。大学時代には、世界選手権やオリンピックに出場。2022年から豊田自動織機に入社したが2023年3月で退社。4月からは、ニューバランス所属アスリートとしてプロ転向しました。
5つの日本記録
田中希実選手は、現在1000m・1500m・1500m(室内)・3000m・1マイルの5つの日本記録を保持しています。1000mは2021年の『ミドルディスタンスサーキット』で2分37秒72の日本記録を樹立。その後、2022年の『ホクレンディスタンスチャレンジ2022』で自身の日本記録を更新する2分37秒33秒の記録を樹立。
1500mでは、東京五輪の予選で日本新記録の4分02秒33の記録をマークすると、準決勝では、予選の記録を3.14秒更新する3分59秒19の日本新記録を樹立し、決勝進出。1500mで日本人女子初の3分台をマークしました。3000mでは、『ホクレンディスタンスチャレンジ2020』で8分44秒40の日本新記録を18年ぶりに樹立。その1年後の『ホクレンディスタンスチャレンジ2021』で、自身の日本記録を更新する8分40秒84の記録を樹立。
そして、今年のグランプリシリーズの東京選手権の特別レースで女子1マイルが実施されました。そのレースで田中希実選手が4分32秒73の日本新記録を樹立し、5つ目の日本新記録を達成。
国際大会での活躍
田中希実選手は、高校3年生時から国際大会に出場。大学1年生時には、3000mでアジアジュニア選手権とU20世界選手権で金メダルを獲得。翌大学2年時には、ドーハで開催された世界陸上選手権で5000mに出場。予選では、日本歴代3位の記録で決勝進出。決勝では、日本歴代2位の記録で14位に入りました。
その翌年には、2つの大会で日本新記録を樹立。2021年には、東京五輪に1500mと5000mで出場。5000mは、予選の組で6位となり決勝進出とはなりませんでした。1500mでは、予選から日本新記録の4分02秒33をマークし、準決勝進出。準決勝では、予選でマークした記録を3秒以上更新する3分59秒19の記録で5位に入り、決勝進出を決めました。1500mの種目で日本人女子初の3分台をマーク。
オリンピックでの決勝進出は、日本人男性女性では史上初。田中希実選手は、オリンピックの1500mで様々な史上初な記録を残しました。決勝では、ラスト一周まで5位をキープするも、終盤に抜かれながらも、田中希実選手自身2度目の3分台である3分59秒95で8位入賞。
翌年の2022年に開催された世界陸上に800m・1500m・5000mの3種目に出場。800mは予選敗退、1500mは準決勝敗退、5000mは決勝進出を果たすものの、12位で終えました。
田中希実選手の強み
田中希実選手の強みは、最後まで落ちないスピード、スタミナ、そして精神面の強さです。レース序盤からペースを掴み、終盤までスピードを落とすことなく、走り続け最後のスパートで相手選手を置き去りにするのが田中希実選手のレースの特徴。
また、独走状態になっても、ペースを落とすことなく、維持し続けることができるのも、強さの一つ。日本のレースでは独走状態で勝ち抜くことが多いものの、国際大会となると海外の主力選手に置いていかれることもあるとのこと。負けない為にも、世界の様々な場所でトレーニングを行ったり、海外の試合にも積極的に参加し、今まで以上の成長を目指しています。現在は、実業団を辞め、ニューバランスに所属し、プロとして活動中です。
まとめ
5つの日本記録を保持している田中希実選手。様々な国際大会や日本の大会・駅伝に参加し、実力の向上を図っています。その中で、着実に力をつけ、レースでも自分の力を発揮。結果が出始めており、今後の活躍が期待されています。
これから田中希実選手が、世界陸上やオリンピックなどの国際大会で上位入賞だけではなく、メダルを取れる選手になれるよう頑張って欲しいです。