一度は開発中止も噂された「iPhone SE」について、Appleの新たな計画の一部がリークされています。
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Apple製5Gモデムを初搭載した「iPhone SE」が開発中
海通証券のアナリスト、ジェフ・プウ氏によると、Appleはカスタム設計の5Gモデムを搭載した「iPhone SE」をリリースする予定とのこと。テックメディア「MacRumors」が共有した同氏の新しいレポートでは、このモデムはAppleのチップ製造パートナーであるTSMCが製造するとされています。
著名アナリストのミンチー・クオ氏も以前、Appleが6.1インチの有機ELディスプレイと5Gモデムを搭載した第4世代「iPhone SE」の開発を再開したと述べています。
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[Update] Apple has restarted the iPhone SE 4 and will adopt an in-house 5G baseband chip. The significant decline in Qualcomm's Apple orders in the foreseeable future is a foregone conclusion. https://t.co/0MeZDFnbzg— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) February 27, 2023
第4世代「iPhone SE」は全体として「6.1インチのiPhone 14のマイナーな変更」になるとのこと。ここSEシリーズが数年「iPhone 8」の筐体を採用し続けてきたことを考えると、かなり大きな進歩です。
なお同氏は、SEに搭載される5Gモデムについて、TSMCの4nmプロセスで製造され、サブ6GHz帯のみをサポートする、つまりミリ波は当初サポートされないと述べています。
Appleは長年ライバルであるクアルコムのモデムを採用してきましたが、2019年に独自のiPhone用モデムを設計するため、インテルのスマートフォン用モデム事業の大半を買収しています。この5Gモデムがクアルコムのモデムよりも優秀なものになるかは不明ですが、ミリ波非対応などからまずは廉価な「iPhone SE」で試すというのは十分にありえる話です。
優秀な廉価スマホである「iPhone SE」開発計画が復活したのは嬉しいことですが、一方で残念な報告もあります。クオ氏はこの第4世代「iPhone SE」の量産は2024年前半に開始されると述べており、QualcommのCEOもAppleのモデムの発売時期を2024年と予想していました。しかしプウ氏は、同デバイスの発売が2025年に延期されたと述べています。
Appleは「iPhone SE」に関する計画を何度も変えているため、2025年に発売されるかどうかも怪しいところ。開発自体は行っているようですが、本格的に着手しているとは思えない状況です。少なくともこのリークがただしければ、今年と来年は「iPhone SE」シリーズに新モデルが登場することは期待できないということになるでしょう。