サッカーファンが待ち焦がれた、キリンチャレンジカップがついに始まりましたね! メンバー発表後からスタメンに関する話題でもちきりでした。「パリ世代のバングーナガンデ佳史扶、半田陸の出場はあるのか」「センターバックの板倉の相方は誰になるのか」「センターフォワードは誰なのか」など議論は耐えません。
そしてそのような予想に数多くの若手が挙がる中で、実際に抜擢されたのはオランダで活躍する22歳のサイドバック菅原由勢選手でした。今回はそんな菅原選手についてご紹介できればと思います。ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
- 1. 久保建英に次ぐ日本のエリート⁉菅原由勢とは?
- 2. 守ってよし!蹴らせてよし!菅原由勢のプレースタイルとは
- 3. 東京五輪落選から這い上がった、日本代表での活躍
- 4. まとめ:コロンビア戦で先発する選手に注目‼
久保建英に次ぐ日本のエリート⁉菅原由勢とは?
オランダリーグにいることから日本ではあまり情報が入ってこないかもしれませんが、この菅原由勢という選手はかなり凄い選手です。生まれは愛知県豊川市。愛知県といえば名古屋グランパスですよね。彼も当然ながらU−15カテゴリーからそこに所属しています。そして世代別代表にもU-15年代から招集されており、いわゆるエリート街道を突き進んできた選手と言える数少ない選手です。
その後名古屋グランパスとクラブ史上最年少で契約し、日本サッカー史上2番目の早さで開幕戦スタメンを勝ち取っています。 勢いそのまま1年後には現在所属するオランダの名門AZ(アーゼット)に期限付き移籍し、さらに1年後そこでの活躍が認められ完全移籍を勝ち取りました。そして2020年には若干20歳でA代表に選出され、カメルーンとの親善試合で代表デビュー。ここまで順調な経歴を歩んできている選手はそうそういません。
守ってよし!蹴らせてよし!菅原由勢のプレースタイルとは
この菅原由勢という選手を説明するのはとても苦労します。なぜなら全てにおいてのレベルが高く、長所と呼べるべき能力が数多く備わっているからです。まずなんと言ってもその技術レベルの高さ。名門AZで活躍しているわけですから、ここは間違いありません。そしてキックの質が高いのも特徴の一つと言えます。とくに斜め後方からのアーリークロス的なスルーパスは彼の専売特許で、「そんなところから出てくるの⁉」と思ってしまうくらい驚くようなタイミングで相手は背後を取られてしまうのです。
またポジショニングも非常にクレバーで、コートの中央でボールを捌いたりゴール前に顔を出してゴールに絡むこともしばしば。相手からすると敵が12人いるように感じてしまうのではないでしょうか。かと言って守備面がおろそかになっているわけではなく、相手の隙を逃さない積極的なスライディングタックルも一級品。プレスバックし回り込むようにボールにアタックされた相手は一瞬何が起きたか理解できません。
ただ唯一弱点をあげるとすればまだ線が細く屈強なアタッカーとの競り合いに勝てるほどのフィジカルが備わっていないといった点でしょう。しかしながらこの点さえも今後の伸びしろになり得るため期待は高まるばかりです。
東京五輪落選から這い上がった、日本代表での活躍
前述したように菅原選手はこれまでエリート街道をひた走ってきました。しかしながらプロになってからは不遇の時を過ごすことに。2020年のA代表デビュー戦では出場時間は10分とありませんでしたし、東京オリンピックではメンバー選考から落選しています。日本での菅原選手に対する認知度が低い一因にはこれらがあるはずです。そんな不遇を経ての先日のウルグアイ戦先発でしたから喜びもひとしおだったのではないでしょうか。
そしてその試合での活躍はみなさんご存知の通り、消極的なDFラインの中で唯一勇猛果敢に前向きなパスを繰り出していました。その中で2回の決定機も演出し、森保ジャパン次世代のサイドバックに向け十分なアピールとなったはずです。
激戦必至⁉代表の右サイドバックを勝ち取れるか?
見事チャンスをものにした菅原選手ですが、今回選出された選手の中には同ポジションに2人のライバルがいます。その一人がベルギーリーグのシントトロイデンで活躍する橋岡大樹選手。フィジカル面・メンタル面に強さを持つ選手で菅原選手とはまた違ったタイプの攻撃的サイドバックと言えます。そしてもう一人がパリ五輪世代の21歳、ガンバ大阪所属の半田陸選手。この3人の中では最も守備的な選手になりますが、ガンバに移籍してからというもの攻撃参加にも意識的に取り組んでおり今後の伸びしろは十分な選手です。
これまでの日本代表では酒井宏樹選手が主にこの右サイドバックを務めてきましたが、そこに替わる選手を発掘したいと言うのが森保監督の今回の狙いだと言われています。サイドバックというポジションはどうしても相手のエース級と対峙することが多くなりますから、日本サッカー協会の掲げる「能動的なサッカー」を実現させるクオリティを持ちながら1対1で負けない個の強さを手に入れた選手が今後定位置を掴み取っていくのでしょう。
まとめ:コロンビア戦で先発する選手に注目‼
ウルグアイ戦の余韻を味わう間もなく、28日のコロンビア戦がやってきます。今回の菅原選手の活躍ぶりを見て森保監督が右サイドバックの位置に誰を置くのか要注目です。個人的には橋岡選手を先発起用して後半から菅原選手に交代、半田選手は今回はデビュー見送りとなるのではないかと踏んでいます。ウルグアイ戦で参加できなかった久保選手が出場となれば、そこを活かすプレーも期待されるでしょうから見どころ十分です! 次も日本全体でサムライブルーを応援していきましょう!