リチウムイオンバッテリーの「17倍長持ち」鉄さび電池の革新性

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スマートフォーンや電気自動車のエネルギーは「リチウムイオン電池」によってまかなわれています。しかし、リチウムイオン電池は製造にコストがかかり、大容量を蓄電できないため、日常生活の電力をカバーすることはできません。もし、再生可能な電池で日常生活の電力を補うことができれば革新的です。

そこで、期待されているのが「鉄さび電池」です。「鉄さび電池」にはどのようなメリットがあるのでしょうか?その詳細について、海外メディア「popularmechanics」が解説しています。

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*Category:テクノロジー Technology *Source:popularmechanics,formenergy,wikipedia

目次

「鉄さび電池」が「リチウムイオン電池」よりも優れているところとは?


「鉄さび電池」は、セルに空気を吸い込ませ、鉄を酸化鉄(別名さび)に変化させ、その際に発生するエネルギーを利用している電池です。また、電流を流して酸化を逆転させ、セルを鉄に戻すと充電することができます。

そんな「鉄さび電池」は、洗濯乾燥機くらいの大きさで、高さ1メートルのセルが50個ほど積み重なっています。そのため、電気自動車やスマートフォンの電池には向いていません。

しかし「鉄さび電池」には大きなメリットがあります。それは、地球上で4番目に豊富な元素である鉄と、空気を主成分としていることです。この技術が採用されれば、リチウムの採掘に使われる大量の水を抑制することができます。

また「鉄さび電池」は「リチウムイオン電池」より10倍安く製造でき、17倍も長持ちします。同等コストで製造した場合「リチウムイオン電池」は約4時間分しか蓄電できませんが、「鉄さび電池」は100時間分蓄電することができます。つまり「鉄さび電池」は同コストで、4日間分の電力をカバーできるということです。


近年では太陽光発電などのグリーンエネルギーが増えてきていますが、、曇りの日が続くとエネルギーを確保しにくくなるのが弱点です。しかし、そんな時に「鉄さび電池」を使用すれば、不足分の電力をカバーすることができるかもしれません。

マサチューセッツ州にあるエネルギー企業であるフォーム・エナジー社は、7億6千万ドル(約1,000億円)を投じてウェストバージニア州に「鉄さび電池」の工場を建設する予定です。早ければ2024年に最初の電池の生産を開始するとのことです。

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