「Shutterstock」や「Adobe Stock」などの有料写真をなどのプラットフォームは、コンテンツに「ウォーターマーク」と呼ばれる大きな透かしを入れ、画像の無断利用を防いでいます。しかし、この透かしは万能なものではありません。
中でも最近話題となっているのが、AIを活用して一瞬で透かしを削除してしまう「Watermark Remover.io」です。
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透かしを一瞬で削除する危険なAIツール「Watermark Remover.io」
「Watermark Remover.io」は、ウェブ上とAndroidアプリで利用できる無料ツールです。開発元はマルチメディア変換を専門とする企業「PixelBin.io」となっています。
「Watermark Remover.io」の機能は新しいものではありませんし、Photoshopなどでも透かしを除去することは可能です。しかし、同ツールの最大の特徴はその手軽さです。
今回はフリー画像に自力で透かしを入れ、実際に検証してみました。こちらは透かし(water mark)を細かく入れた猫の画像。
画像をサイトにドラッグ&ドロップすると、画像の処理が数秒で終わります。
処理後の画像がこちら。透かしは完全に除去され、オリジナルのものと見分けがつかない状態です。
次に、透かしを斜めに入れた犬の画像。
こちらも透かしが綺麗に消えています。
このツールを取り上げたテックメディア「The Verge」の検証では、「Shutterstock」と「Adobe Stock」によって適用されたウォーターマークは「Watermark Remover.io」によって数秒で簡単に除去されたとのこと。ただし「Getty Images」が使用している透かしは消すことができませんでした。
同メディアは、このようなAIの台頭により、著作権法をめぐる現在の状況は非常に複雑になっていると指摘しています。とはいえ、グレーゾーンとされているAI生成画像などとは違い、「勝手に有料画像の透かしを消して利用する」ことは明らかに違法なので、絶対にやらないようにしましょう。
透かしを入れていても勝手に使われる危険性があるというのは恐ろしいですが、「Watermark Remover.io」の特徴は、良くも悪くも〝誰でも使える〟ところ。透かしをよく使うクリエイターの場合は、「盗用を防ぐために、同じツールでテストしてみる」というのも1つの手段です。