NVIDIAの「Geforce RTX 4090」が融解・発火するという問題が報告されています。しかし、その問題の主な原因は、ユーザー側の見落としがちなミスが関係していたようです。これについて、海外メディア「arstechnica」が解説しています。
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高性能で高価格のGPU「RTX 4090」が融解・発熱した原因とは?
2022年10月に発売したNVIDIAの「Geforce RTX 4090」は高性能GPUで、性能、効率、 AIグラフィックスが飛躍的に進化しています。高性能のため「Geforce RTX 4090」の価格は30万円越えと高額です。
発売後まもなく「Geforce RTX 4090」の複数のユーザーから、カードの電源コネクタが過熱してプラスチック製の筐体が溶けるという報告が上がりました。その報告を受け、NVIDIAは調査に乗り出します。しかし、なかなか原因の発表がありませんでした。
そこで、Gamers NexusチャンネルのYouTuberたちは、独自の詳細な調査を行いました。当初は「Geforce RTX 4090」の構造に大きな欠陥があると考えられていましたが、調査の結果、電源コネクタを「完全に挿入せず」に利用したことが融解・発火の原因だと特定されました。
下記の画像が「正常に差し込まれた」状態です。
下記の画像が「差し込みが不十分」な状態です。少しではありますが隙間があることが分かります。この状態で利用すると、融解・発火する可能性があるとのことです。
このような「差し込みが甘い」というのはよくある見落としがちなミスです。とはいえ、複数のユーザーで同じような問題が発生し、しかも融解・発火までしてしまうというのは、構造上にも問題があると言わざるを得ません。実際、コネクタのデザイン上、しっかり差し込むのにある程度の力が必要とのことです。
NVIDIAは、最初にアダプターをGPUに差し込むことを勧めています。こうすることで、あらゆる角度から接続を確認することができるそう。そして、安全であることが確認できたら、次にGPUをPCIeスロットに差し込むように指示しています。
30万円を超えるGPUが融解・発火してしまうというのは、ユーザー側としては流石に怖すぎます。「Geforce RTX 4090」をPCに組み込む場合は、電源を付ける前に、しっかりコネクタを差し込めているかどうかに細心の注意を払いましょう。