OpenAIの画像生成AI「Dall-E 2」がデザインした「Apple Car」の予測CGを、製品デザインを解説するメディア「YANKO DESIGN」が公開しています。
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画像生成AI「Dall-E 2」が考えるApple Car
デザイナーのジョン・マウリエロ氏は、Dall-E 2に対し「MacBookとMagic Mouseにインスパイアされた、アルミニウムとガラスでできたミニマリストのスポーツカー(Minimalist Sportscar inspired by a MacBook and a Magic Mouse, built out of aluminum and glass)」をデザインするよう指示し、さらにAppleの元デザイン責任者ジョニー・アイブのようなスタイルのものをデザインするよう指定しました。
この指示によって完成したのがこちら。細部に違和感はあるものの、全体を見る限りではAppleらしいデザインにみえます。
注目すべきは、彼がプロンプトのどこにも「Apple」という単語を使わなかったことです。Dall-E 2はAppleを「果実」と判断してしまうため、マウリエロ氏のこの判断は非常に適切です。
ちなみに、YouTuberのMKBHD氏がDall-E 2に「Apple Car」と指示して完成した画像はこんな感じ。完全に果物に引っ張られています。
Apple Carの見た目はなかなか見事で、アルミ削り出しのボディに、表面の切れ目はゼロという、Appleらしいなめらかな曲線ボディが見て取れます。「YANKO DESIGN」はこのデザインについて「ジョニー・アイブがジャガーかアストン・マーティンと組んで、このクルマに命を吹き込んだかのようだ」と評価しています。
とはいえ、AI生成画像には弱点もあります。まず、車のデザインは統一されておらず、一部の画像では窓がなかったり、前輪が地面に接していなかったりなど、おかしな部分がいくつも見られます。
シンメトリーも得意ではないようで、よく見るとこれらのApple Carはどれも左右非対称です。一番ひどいのは、AIが誤って「Apple Watchの壁紙らしきモノ」をバックライトに合成してしまったりしているところ。
しかし、これらの欠点に目を瞑れば、このApple Carは特徴を捉えた素晴らしいデザインです。今後AIがさらに改善されていけば、いつかは「AIが考えたカッコいいデザイン」の車が本当に登場するのかもしれません。