11月に登場すると予測されていた14インチと16インチのMacBook Proですが、発表が2023年に延期された可能性が高くなっています。
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新型MacBook Proは2023年に発表、3nmプロセスチップ搭載の噂
14インチと16インチの新型MacBook Proと新型Mac miniは数ヶ月前から2022年の秋登場と予測されていました。Apple関連のリークで的中率の高い経済紙記者のマーク・ガーマン氏も、Appleがこれらのモデルを11月に投入するとつい先日まで予測しています。
しかし、先日行われたAppleの第4四半期の業績発表にて、ルカ・マエストリCFOは、次の四半期の販売収益が2021年の同時期に比べて減少すると発言しました。
M1を搭載した新しいデザインのMacBook Proの発売と関連するチャネルフィルの恩恵を受けた昨年と比較すると、非常に厳しい状況です。したがって、12月期のMacの売上は、前年同期比で大幅に減少すると予想しています。
この発言の裏を返すと、Appleが次の四半期には新型MacBook Proを投入しないと受け取ることもできます。もしも2022年に新型MacBookを発表するのであれば、この予測はもっと前向きなものとなるはずです。
ガーマン氏もこれを受け「Appleはアップグレードモデル(14インチと16インチのMacBook ProのM2ベースバージョンを含む)を2023年の第1四半期に導入することを目指していると聞いている」と予測を変えています。
これまでのリークでは、新型MacBook Proは変わらないとされています。同シリーズは1年前に大幅にデザインが変更されたばかりで、Appleはしばらくこのデザインを継続するはずです。
変更されるのはチップセットの部分で、新型MacBook ProにはM2チップの強化版「M2 Pro」「M2 Max」が搭載される見込みです。ただし、このチップは3nmプロセスの設計が間に合わず、引き続き5nmプロセスを採用すると予測されていました。
しかし、新型MacBook Proの発売が2023年に延期されたのであれば、M2 ProとM2 Maxの3nmプロセスでの製造が間に合う可能性があります。
テック系メディア「wccftech」の中国メディア経由のリーク情報によれば、Appleシリコンの製造を請け負う台湾TSMCが、M2 ProおよびM2 Maxの量産に、同社の次世代3nmプロセスを使用することが確認されたとのこと。11月発表ではかなり厳しいスケジュールのように見えましたが、2023年発表であれば辻褄が合います。
5nmから3nmへのプロセス微細化では、チップの大幅な高性能化と省電力化の両方が期待できます。チップ性能の進化を売りにしてきたAppleとしては、5nmに妥協せずに販売時期を延期したのは賢明な判断といえるかもしれません。
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