画像生成AIで作られたアートワークを使用したコミックが、米国の著作権登録を取得したと、海外メディア「Ars Technica」が伝えています。
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画像生成AIを利用して作成されたコミック「ZARYA OF THE DOWN」が米国で著作権を取得
ニューヨークを拠点とするアーティストのクリス・カシタノワ氏は、画像生成AIで画像を作成したコミック「ZARYA OF THE DOWN」という作品です。同氏は米国著作権登録を取得したことを自身のInstagramフィードで発表し、「Ars Technica」も公文書検索で確認しました。
9月15日付けで登録されたこのコミック本の絵は、画像生成サービス「Midjourney」で作成されています。同氏が担当したのは、ストーリーを考え、レイアウトを作成し、画像をつなぎ合わせた部分です。
カシタノワ氏は、アートワークはAIによるアシストであり、完全にAIが作成したわけではないと主張して、著作権登録に臨んだとしています。
「Ars Technica」は、ジェネレーティブアートの歴史は1960年代まで遡るため、アーティストが機械やアルゴリズムによって作られた作品を登録したことはあるだろうと指摘しています。しかし、最近アーティストの間で論争になっている画像生成AIによって作成されたアートが著作権を獲得したことは、おそらく初めてとのことです。
「Ars Technica」はまた、このコミックに登場する主人公が女優のゼンデイヤ・コールマンにそっくりであると指摘。これについて同メディアは、画像生成AIの特性状、AIアーティストはプロンプトに有名人の名前を使用することがよくあることを示唆しています。
AIのアートワークに著作権が発生するかどうかという問題は、ここ数カ月間の多く取り上げられています。先日には、著作権や倫理問題についての未解決の問題をめぐり、Getty ImagesがAI生成のアートワークの登録を自社サイトで禁止されたことも明らかになりました。
また、米国著作権局は以前、AIが作成した芸術作品の著作権を否定する裁定を下しています。ただしこの件で否定されたのは、人間ではなくAIを著作者として登録した著作権についてです。
今回著作権が認められた「ZARYA OF THE DOWN」は、ウェブサイト「AI COMIC BOOKS」から無料で入手することができます。