iOS 14以前は、大画面のiPhoneを持つユーザーであれば、ホーム画面を「横向き」にすることができました。
しかし、この機能はもう利用できません。横向きモードが廃止された理由と、今後復活する可能性について、Appleに詳しいYouTubeチャンネル「Apple Explained」が解説しています。
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「iOS 14」で横向きモードが廃止された理由
ホーム画面を横向きにできれば、ホームに戻るたびに画面が横向きから縦向きに切り替わることがないため、車でiPhoneをナビとして使っているときなどに役だっていました。なぜ、便利な横向きモードは、廃止されてしまったのでしょうか。
◇ 「Face ID」との関係
AppleはiPhone Xから「TrueDepthカメラシステム」をノッチ部分に搭載し、顔認証でiPhoneのロックを解除できるようにしました。
これまでは、ホームボタンに収納された指紋認証リーダーでロックを解除していたため、大きな変更点となりました。
しかし、Face IDには問題がありました。それは、縦方向にしか使えないということです。iPhoneを横向きにしてロック解除をすると、TrueDepthカメラシステムは、ユーザーを認識することができません。
そこでAppleは、シームレスな体験を提供するために、ホーム画面が回転しないようにしたのです。そのため、ユーザーは無意識のうちに、ホーム画面に移動するときはiPhoneを縦に持つようになりました。
◇ 「iOS 14」との関係
なぜFace IDを搭載していない以前のiPhoneまでも、横向きモードが廃止されたのでしょうか。その答えは、iOS 14にあります。
iOS 14の目玉機能のひとつが、ホーム画面上のウィジェットでした。以前のiOSでは、Today Viewでのみ利用可能でしたが、iOS 14ではあらゆる情報をホーム画面から一目で確認できるようになりました。
しかし、ホーム画面にウィジェットを追加することで、デザイン上の問題が発生しました。それは、ホーム画面を横向きにしたとき、ウィジェット同士が重なり合う可能性です。
この問題を避けるため、AppleはiOS 14で、ユーザーがホーム画面にウィジェットを1つでも追加すると横向きモードを利用できないようにしたのです。
◇ 「横向きモード」の復活はあるのか?
Appleは、一度削除した横向きモードの機能を再び有効にする可能性があります。なぜなら、iPhone 14とともにリリースされるiOS 16で、一部モデルが横向きFace IDに対応するからです。この対応モデルは明かされていませんが、iPhone 14はもちろん、iPhone 13も対応するとみられています。
これは、AppleがiOS 16で導入する新しい横向きモードを準備していることの表れかもしれません。しかし、正確な情報は時間が経たなければわかりません。今後のAppleの発表に注目です。