重い膵臓ガンを患ったスティーブ・ジョブズは、余命いくばくもない状態でもAppleで働き続けました。なぜジョブズは、亡くなる数ヶ月前まで仕事を続けたのでしょうか?
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亡くなる2ヶ月前までジョブズが働きつづけたワケ
ジョブズは、2009年1月から6ヶ月間の休職を取り、休養に専念することにしました。AppleのCEO代理としてはティム・クックが選ばれましたが、ジョブズは依然として主要な戦略的決定に関与していました。
そして、その後2年間もの間、ジョブズは休職と復帰を繰り返しながら仕事を続けたのです。2011年8月24日、Appleはホームページにジョブズからの手紙を公開しました。
その手紙には「私は常々、もしAppleのCEOとしての任務と期待を果たせなくなる日が来たら、真っ先に皆さんにお知らせしようと思っていました。そして残念ながら、その日が来てしまったのです。」と記載されていました。
ジョブズは2011年10月5日の午後3時頃、パロアルトの自宅で家族に囲まれながら、56歳でこの世を去りました。ジョブズは取締役会長に就任し、死の前日までAppleで働き続けたとされています。
ジョブズの葬儀はこじんまりとしたものでしたが、まるでロックスターの逝去のように世界中で悼まれました。ジョブズは、シリコンバレーの中心地にあるアルタ・メサ・メモリアルパークに、本人の希望で無名の墓に埋葬されました。
起業した会社をクビになり、再び自分の道を築かなければならなかった人生を振り返って、ジョブズはこう言っています。
私は、自分がやっていることが好きだったからこそ、続けられたのだと確信しています。好きなことを見つけなければならない。
そしてそれは、恋人に対してもそうであるように、仕事に対しても言えることです。
仕事は人生の大部分を占めるものであり、本当に満足するためには、自分が素晴らしいと思う仕事をすることです。そして、素晴らしい仕事をする唯一の方法は、自分のしていることを好きになることです。
もし、まだそれを見つけられていないのなら、探し続けてください。落ち着いてはいけません。
心の問題と同じように、見つかればわかるはずです。
ジョブズは、自分の直感と好奇心が正しい道に導いてくれると信じていました。そして、そんな仕事が好きだったからこそ、その命が尽きる直前まで働き続けたのです。