今年の9月に発売が見込まれている「iPhone 14」シリーズですが、一部モデルに大きな遅れが出ていることが報告されています。
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「iPhone 14 Max」のディスプレイ供給量はPro Maxモデルの3分の1
「iPhone 14」シリーズでは、miniモデルが廃止され、代わりに6.7インチディスプレイを搭載した「iPhone 14 Max」が登場するとの説が有力です。しかし、このモデルのディスプレイの生産は大きく遅れていると報告されています。
テック系メディア「9to5Mac」が取り上げたディスプレイアナリストのロス・ヤング氏の報告によると、「iPhone 14 Max」のパネル(ディスプレイ)の出荷量はあるべき姿からまだ「大きく遅れている」とのこと。
このデータは、8月までのサプライチェーン情報に基づいたものです。ヤング氏は、「iPhone 14 Max」の供給量は「iPhone 14 Pro Max」の3分の1以下であると述べています。
なお、「iPhone 14 Max」と「iPhone 14 Pro Max」は、画面サイズは共通であるものの、パネルそのものは異なるものです。Proモデルは1〜120Hzの可変リフレッシュレートを実現するPro Motionに対応しており、下位モデルは60Hzの固定リフレッシュレートになります。
これが、「iPhone 14 Max」の発売を遅らせることを意味するのかどうかは、まだわかりません。
海外経済紙「Nikkei Asia」の5月25日の報道では、コロナウイルスによる中国一部地域のロックダウンのため、iPhone 14 Maxの生産が大幅に遅れていると指摘されていました。また、このレポートでは、サプライチェーンの回復に「少なくともあと1〜2カ月はかかる」とされています。
これについて、著名アナリストのミンチー・クオ氏は「iPhone 14 Maxの生産が予定より遅れているものの、状況はコントロールされている」と報告しています。
ただし、これらのレポートはいずれも5月時点で発表されたものです。そのため「9to5Mac」は、2ヶ月の間に多くのことが変化する可能性があると述べており、もしiPhone 14 Maxのパネルの供給がヤング氏の言うような状況であれば「デバイスの発売が遅れたり、供給が極端に制限されたりする可能性が高い」と示唆しています。
供給量が制限されれば、「iPhone 14 Max」を買っても、1ヶ月以上届かないというような最悪の状況になる可能性もあります。少なくともMaxモデルが、他のモデルよりもかなり早く売り切れる可能性は高いでしょう。
AppleがProモデル以外で6.7インチのiPhoneを提供するのは初めてのことです。「iPhone 14 Max」は発売されれば非常に人気の高いデバイスになることが予想されていただけに、この遅れはAppleにとって痛手となりそうです。