「NINTENDO 64」以降に開発された製品とは?
1996年に次世代ゲーム機「NINTENDO 64」を発売すると、任天堂はより厳しい競争に直面します。
なぜなら当時、すでに発売から2年が経過していた「プレイステーション」と競合することになったからです。しかし、カートリッジ式のN64は、CDベースのプレイステーションにはかないませんでした。
プレイステーションの販売台数は、N64の販売台数である3,300万台とセガサターンの販売台数である900万台を合わせた台数よりも、はるかに多い1億200万台でした。つまり、プレイステーションが市場のリーダーとして君臨したということです。
任天堂は、個人向けの本格的なゲーム機というよりも、家族で楽しめる娯楽機として認識されています。この認識は、現在でも多くの人に共通する傾向です。
任天堂のゲームは、他機種がもたらすリアルさに比べると、漫画のようなグラフィックやファンタジックなキャラクターが多い傾向があります。しかし、N64はモダンな3Dグラフィックという点で大きな一歩を踏み出し、現在でも楽しめる代表的なタイトルを備えています。
N64の人気ゲームは「ゼルダの伝説 時のオカリナ」「スーパーマリオ64」「大乱闘スマッシュブラザーズ」「ポケモンスタジアム」「ドンキーコング64」などで、アドベンチャーゲームやパーティゲームなどの素晴らしいライブラリがあります。
N64のコントローラは、ジョイスティックや十字キーに加え、多数のボタンがありました。また背面にもトリガーボタンを備えた3本柱のデザインを採用し、賛否両論を起こしました。
ちなみに、N64で人気のソフトである「ゴールデンアイ」の壮大なマルチプレイヤーモードは発売の直前に追加されたものだそうです。開発者のスティーブ・エリーズはシングルプレイヤー用に書かれたコードを入手し、1ヶ月以内に「ゴールデンアイ」をマルチプレイヤーゲームに変更したそうです。
予定より3年遅れの2001年にゲームボーイアドバンスが店頭に並びました。横長のデザインで、肩掛けボタンも付いていたため「アドバンス」と呼ばれるようになりました。
スーファミと同等の処理能力を持つアドバンスのゲームライブラリは、スーファミの移植版が多かったため、移動中でも大作をプレイすることができたのです。
つまり「ゼルダの伝説」「スーパーマリオワールド」「ファイナルファンタジー」など、名作が目白押しだということです。また、ポケモンシリーズの「ルビー」「サファイア」も発売され、アドバンスを持っている人の間で大ヒットしました。
そして、2003年には、折りたたみ式のコンパクトな「ゲームボーイアドバンスSP」が発売されました。
初代ゲームボーイアドバンスには、画面が暗いという不満がありましたが、SPでは液晶画面を大幅に明るくし、フロントライトを内蔵してその問題を解決しました。また、任天堂の携帯ゲーム機の中で初めて充電式バッテリーを搭載したモデルでもあります。
2005年に登場した「ゲームボーイミクロ」は、初代よりもかなり小型化され、フェイスプレートを交換することでデザインを変えることができるようになりました。ただ、ゲームボーイミクロは、当時すでにニンテンドーDSが発売されていたこともあり、あまり売れませんでした。
ニンテンドーアドバンスシリーズは、全世界で合計8,150万台以上販売されました。
おそらく初めて耳にするゲーム機であろう「ポケモンmini」が2001年に発売されました。これは任天堂が作った最小のゲーム機で、「ポケモン」をテーマにしていました。
ポケモンminiでは、合計10本のゲームソフトが発売されましたが、そのほとんどは日本でしか発売されませんでした。販売台数は不明ですがポケモンminiは、成功したとは言い難いです。そして発売から1年後に生産中止となりました。
N64はプレイステーションと戦いましたが「ニンテンドーゲームキューブ」はそれ以上に激しい戦いになります。なぜなら、2001年に発売されたゲームキューブは、プレイステーション2とマイクロソフトの新システムを搭載したXboxと対決する必要があったからです。
また、ゲームキューブは、ライバルに比べると子供向けで、まるでおもちゃのように見えました。
ちなみに、ゲームキューブは、その名前に反して、立方体ではありません。大きさは5.9×6.3×4.3インチでした。
任天堂はゲームキューブを2,200万台販売しました。
ゲームキューブは、カートリッジではなく、ミニディスクを使いました。他社のようにCDやDVDは使わなかったのです。ただ、DVDが最大8.5ギガバイトのデータを保存できるのに対し、ゲームキューブのディスクは1.5ギガバイトしか保存できませんでした。
そのため、一部のクロスプラットフォームのコンテンツを圧縮するか、一部の機能を完全に削除する必要がありました。
もう一つの大きな欠点は、オンラインゲームの欠如です。ゲームキューブには、インターネットやローカルエリアネットワークに対応したゲームが8本しかなかったと言われています。また、ハードディスクも内蔵しておらず、メモリーカードに頼っていました。
ゲームキューブで人気のゲームは、「ゼルダの伝説 風のタクト」「大乱闘スマッシュブラザーズDX」「マリオカート ダブルダッシュ」「スーパーマリオサンシャイン」などです。
任天堂はN64の3本爪のコントローラーデザインを廃止し、代わりに伝統的な2本爪のコントローラーを採用しました。
また2002年に任天堂は、XboxとPlayStationよりも早く、ワイヤレスコントローラを販売しました。 任天堂はその後もゲーム業界に大きな影響を与える製品を製造していきます。(次回に続く)
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