Amazonなどの登場により、小売業は衰退しつつあります。しかし、そんな中で成功を収めているのが「コストコ」です。
このコストコの優れたビジネスモデルについて、海外YouTubeチャンネル「PolyMatter」が解説しています。
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一般小売店と「コストコ」の違いとは?
米国内では、小売業の店舗は現在、減少の一途を辿っています。小売業の衰退の原因の1つは、Amazonの存在です。しかしAmazonの存在だけが小売業を衰退させたわけではありません。
衰退している企業には、共通点があります。例えば、倒産してしまったアメリカのトイザラスは、オンライン展開をすすめるAmazonやウォールマートに負け、苦しい状況に追い詰められていました。
しかしコストコは、Amazonの真似をするのではなく、ほとんど逆のことをすることで、あらゆる困難を成功に変えています。
Amazonとコストコは、食品からタイヤ、旅行、芝刈り機まで、ほぼすべてのものを販売しています。しかし、コストコの戦略はAmazonと大きく異なっています。
ほとんどの食料品店は、安いもの、高級なもの、大きなもの、小さなものなどに分かれています。そして店は、誰もが牛乳、卵、パン、バナナを買うことを知っています。また客も、ほとんどの商品の値段を知っています。
そのため店は、赤字になってでもこれらの主食を安く売って客を誘い、大量に買ってくれるリピーターから利益を得ているのです。
コストコも同様で、5ドル(約670円)のロティサリーチキンや、お買い得なガソリンスタンドには、たいてい長蛇の列ができています。しかし、ほとんどすべての競合他社と異なり、コストコのお買い得品は一般消費者を対象にしていません。
一般的な食料品店は、客を入店させるために何でもします。ところが、コストコは入店する客に料金を請求しているのです。
コストコは、年間60ドル(約8,000円)、ゴールドスターエグゼクティブ会員なら120ドル(約16,000円)の会員資格がなければ、中に入ることすら許されません。
これは、Amazonプライムと同様、サンクコストの意識を客に持たせることを目的の1つとしています。
Amazonプライムのユーザーは、「すでにプライム会員なのに、なぜあちこちで買い物をするのか?」「プライムを利用しているのに、なぜ他の店で買い物をするのか?」と考えてしまうのです。そして、客は価格比較をしなくなり、自動的にAmazonで買い物をするようになります。
コストコの客も、すでに60ドル(約8,000円)、120ドル約(16,000円)を支払ってしまえば、投資した気分になります。そしてコストコの会員制度が本当に画期的なところは、それが必須であることです。