過去10年間、Appleは世界中で人気を維持し続けています。
しかし、中でも人気が高いのが日本です。Appleはなぜ日本で絶大な人気を得られたのかを、Appleに詳しいYouTubeチャンネル「Apple Explained」が解説しています。
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なぜ日本人はiPhoneを好むのか?
日本のスマートフォン市場のAppleのシェアは、65%を占め、これはアメリカを含む他のどの国でも達成されていない数字です。Appleが日本でこれほどまでに成功した理由はいくつかあります。
当然ながらAppleのビジネス戦略が優れていたということもあります。が、最大の要因は「Appleではなくサムスンが関係している」と「Apple Explained」は独自の推論を立てています。
Appleは、世界のスマートフォン市場でサムスンと何年も争ってきました。現在のシェアでは、サムスンが28%、Appleが27%と拮抗しています。しかし、日本に目を向けると、サムスンはわずか6%しかシェアを獲得していません。一方、Appleは65%と断トツの人気ブランドです。
サムスンの日本での不振は、2010年に行われた変換システムが関係している、と「Apple Explained」はいいます。サムスンは「TouchWiz 6.0」というカスタムできるAndroidインターフェースをリリースした際、日本文化に関するものをすべて変更してしまったのです。
この影響は、サムスンがデザインした絵文字に特に多く見られました。 Apple、Google、Facebook、Twitterなどの企業は、それぞれのプラットフォーム用に独自の絵文字を自由にデザインすることができます。
そのため、使っているスマートフォンやアプリによって、微妙に見た目が異なります。この「TouchWiz 6.0」では、東京タワーの絵文字は、標準的な赤と白のタワーではなく、グレーの別のタワーとして描かれてしまいます。
また、日本の国旗として描かれている絵文字は、韓国の国旗として表示されます。
さらに、日本の人形の絵文字は韓国の人形に変更され、日本地図の絵文字はサポートすらされていませんでした。つまり、友人から絵文字が送られてきても、空白の四角で表示されるようになっていました。
当時韓国との緊張関係が続いていた日本では、このサムスンの仕様がニュースになりました。このことがきっかけで、日本でのサムスンの人気は完全に落ちてしまったと「Apple Explained」は指摘しています。
そのためサムスンは、日本では世界ほど人気のないブランドになりました。現在、サムスンは日本で「Samsung」のロゴを使用することを全面的にやめ「Galaxy」という名称を使うようになっています。
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