Appleは新型「MacBook Air」などとともに、新チップ「M2」を発表しました。その進化の内容は堅実なものでしたが、インテルに対して縮まらない差を見せつける内容となっています。
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Appleの新チップ「M2」とインテルの12世代チップ「Core i7-1255U」の差
Appleは新プロセッサ「M2」の発表で、競合他社のチップとの圧倒的な差をグラフで示しました。比較対象となったのはインテルの「Core i7-1255U」、最新の12世代のノート向けチップセットです。
実際のところ、チップ性能をまとめている海外サイト「CPU-Monkey」が記録したGeekbenchの結果では、M2はシングルコアで1,869、マルチコアで8,900を記録。対して、Core i7-1255Uはシングルコアで1603、マルチコアで5777となっています。この結果を見る限り、Appleのグラフは大きく誇張したものではないようです。
グラフィック(GPU)性能ではさらに大きな差があります。Appleが提示したグラフでは、同じ電力消費では2.3倍、最大性能でも大きな差がついていることが分かります。以前からAppleシリコンはGPU性能が高いことで知られており、インテルの内蔵GPUでは太刀打ちできていません。
しかし、M2はあくまでエントリー向けのプロセッサです。AppleはM1でも、M1 ProからMax、そしてUltraと、より強力なシリーズ展開を行ってきました。
テック系メディア「Appleinsider」はM2の構成から、上位のM2 ProやM2 Max、Ultraでも同様の進化を遂げると予測。CPU性能は10%〜20%向上、GPUはコア数が全ラインナップで増加し、より強力なグラフィック性能になるとみています。
Appleシリコンの強みは、電力消費量が少ないために、単純にコア数を増やすことで性能を向上させやすいという点です。これにより、Appleは他社にリードを持ちつつ、ユーザーに一定のペースで性能向上をアピールすることができます。
この消費電力量の少なさは、ARMアーキテクチャの採用と微細なプロセスに支えられています。ロードマップを見る限り、インテルはAppleにプロセス微細化で約2年の差を付けられており、その差が縮むのはだいぶ先になる見込みです。
インテルもTSMCの3nmプロセスを一部利用することが噂されていますが、これは主要なCPUではなく、サーバー向けプロセッサとゲーマー向けGPUが主になると見られています。今回のAppleの発表は、インテルの12世代のチップに対してもCPU、GPU共に大きくリードし続けていることを示す結果となっています。