Appleは「iPhone 12」以降のほとんどの機種の側面に「丸い切り込み」を追加しています。
Appleが、iPhoneに丸い切り込みを搭載させた目的について、Appleに詳しいYouTubeチャンネル「Apple Explained」が解説しています。
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iPhoneに搭載された「アンテナ」の歴史とは?
多くの人は、側面の丸い切り込みは「Apple Pencil」と接続させるためのものではないかと、推測したことでしょう。
なぜなら、第2世代の「Apple Pencil」を磁力でくっつけて充電できるようにする、iPadにもiPhoneと同じような切り込みがあったからです。
しかし、iPhoneは「Apple Pencil」に対応していません。
AppleがiPhoneの側面に丸い切り込みを入れた理由は、5G通信を利用できるようにするためだからです。
「iPhone 5」以降で使われているアンテナは、4GまたはLTEセルラーネットワークと接続するためのものです。
そのため、5Gに対応するには、追加のアンテナが必要です。
そこでAppleは、新しいアンテナをどこに設置するかという問題に直面しました。もし間違った場所に設置すると、電波の送受信に問題が出たり、通話が途切れる可能性があります。
2010年に発売された「iPhone 4」はまさに、その問題に直面したモデルです。
「iPhone 4」のアンテナは、フラットなエッジに内蔵されています。さらに、背面は、前モデルのようなプラスチック製ではなく、全面ガラス製を採用しました。
しかし、このアンテナにはいくつかの欠点があったのです。
ユーザーは「iPhone 4」を利用すると、以前にも増して通話が途切れたり、ネットワークの接続が悪くなったりしました。
なぜなら、ガラスや金属には、以前iPhoneで使われていたプラスチックよりも電波を通しにくい性質があったからです。
Appleは、その後のモデルでアンテナを改善し、この問題を解決させました。