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テスラ車をハッキングし、ドアのロック解除と電気モーター始動の方法の実演をセキュリティ・コンサルタントが海外通信社「Bloomberg」に公開しています。
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鍵なしのテスラ車、ハッキングで解錠とモーター始動が可能と専門家が指摘
英セキュリティ企業NCCグループのセキュリティ・コンサルタントのカーン氏によると、テスラのモデルSとモデルYにとある手順でハッキングを行うと、車の鍵を開けて電気モーターを起動し、盗難することができるようになるとのこと。
同氏はテスラのある車種でこの技術を使ったデモを「Bloomberg」に公開しました。
このハッキングの仕組みは、車の所有者の携帯電話やキーフォブと車の間の通信をリダイレクトし、所有者が車の近くにいるとシステムを欺くというもの。これはBluetooth Low Energy(BLE)プロトコルに依存するテスラのキーレス・エントリー・システムをいじった結果なのだそうです。
BLEプロトコルは、インターネット上からデバイスに便利にリンクさせるために設計された技術です。しかしこの技術は、ハッカーが家の鍵、車、電話、ラップトップなどのスマート技術を解除するために悪用されているとカーン氏は述べています。
なお同氏によれば、このハッキングはテスラに限ったことではないとのこと。また、このハッキングを利用が利用され、テスラ車に不正にアクセスされたという実例は今のところ発見されていません。
カーン氏は、攻撃の可能性をテスラに開示したとのこと。この問題を解決するためには、自動車メーカーのハードウェアを変更し、システムを変更する必要があるとカーン氏は指摘しました。なお、現在のところ、テスラ社からのコメントはないようです。
また先日には、別のセキュリティ研究者であるデビット・コロンボ氏も、テスラ車のドアの開閉や音楽の音量調節など、一部の機能を乗っ取る方法があると明らかにしています。
So, I now have full remote control of over 20 Tesla’s in 10 countries and there seems to be no way to find the owners and report it to them…
— David Colombo (@david_colombo_) January 10, 2022
こちらについてはすでにテスラ社から連絡があり、セキュリティチームは、調査中とのこと。けして「物理キーのほうが安全」というわけではありませんが、キーレスを取り巻くセキュリティ対策も、テスラにとっての大きな課題となっているようです。