「サイレントスイッチ」があるメリットとは？
Appleは、サイドのスイッチにホールドの機能ではなく、マナーモードの機能を割り当てました。これは、当時としてはかなり珍しいことでした。
当時の機種では、マナーモードにするには、デバイスが振動するまでボリュームダウンボタンを押し続ける必要がありました。
しかしAppleは、この操作がスマートフォンを利用する上で、ユーザーに混乱を与えてしまう可能性があると考えました。
音量を下げるという操作は、着信音や通知音が鳴らなくなるだけではなく、YouTubeの動画視聴中や曲の再生中に音が鳴らなくなってしまいます。
もし、そうなってしまったらユーザーは音量の調節を何度も繰り返すことになります。
この問題の解決策は、サイレントスイッチを搭載させる事でした。このスイッチがあれば、スマートフォンがスリープ状態であっても、簡単に全てのサウンドをミュートに切り替えることができます。
Androidにも同様の機能がありますが、Androidのサイレントボタンは、本体を起動してドロップダウンメニューを開き、そこからボタンを押して有効にする必要があります。
このAndroidの仕様は、映画館や会議中、ベッドでの使用など、特定の状況下で問題となる可能性があります。なぜなら、一度デバイスを点灯させて操作する必要があるからです。
これは、場合によっては失礼にあたったり、不便に感じたり、不快に思う可能性があります。一方、iPhoneであれば、物理的なスイッチが付いているので、ポケットに手を入れるだけでマナーモードを起動させることができます。
また、マナーモードがオンになっている際、スイッチにはオレンジ色の線が見えています。つまり、一目でマナーモードがオンになっているかどうかも確認することができます。
このiPhoneのサイレントスイッチは、デバイスを点灯させることなくマナーモードを起動することができる便利な機能なので、Appleは今も尚iPhoneにこの機能を搭載させているのです。
