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軍事兵器の技術進歩には驚くべきものがあります。しかしその裏には、多くの失敗作が存在するのです。この中でも奇妙な欠陥兵器について、海外YouTubeチャンネル「The Infographics Show」が解説しています。
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イギリスとドイツが作り出した愚かな欠陥兵器
世界中で開発された兵器の中には、実際に使ってみると問題だらけの兵器があります。
◇ 【1】予測不能の車輪兵器「グレート・パンジャンドラム」
第二次世界大戦中、連合国はドイツを倒すため「グレート・パンジャンドラム」と呼ばれる巨大な車輪兵器を考えました。これは、車輪に1,900kgの爆薬を括り付け、敵にぶつけて爆発させるという兵器です。
イギリスの科学者たちはこの車輪にロケットを取り付け、時速約100kmで移動する事ができるようにしました。しかし問題は、この兵器はロケットが1つでも故障すると、ぐるぐる回り進路を大きく外れてしまうということです。
技術者たちは、ロケットの数を増やせば問題を解決できると考えましたが、実際には制御不可能なままでした。
予測できない動きというと強そうですが、味方にも予想外の被害を招く可能性があるため、幸いなことに「グレート・パンジャンドラム」は実践に投入されませんでした。
◇ 【2】対空兵器として作られたドイツの「空気砲」
対するドイツでは、衝撃波による兵器が開発されていました。兵器の仕組みは長さ約10メートルの金属管に、水素とアンモニウムの混合ガスを充填し、点火します。
すると、筒の中に大きな圧力がかかり、それが放出されると空に向かって衝撃波が発生する仕組み。いわゆる「空気砲」です。
ドイツ軍はこの衝撃波で連合国機を、空から叩き落とせると期待しました。しかし、上空を時速数百キロで移動する飛行機に向けても、ほとんど効果がありませんでした。
そもそも、飛行機は飛行中のさまざまな圧力や空気の乱れに耐えるように作られています。当時の飛行機でも、遠くから飛ばされた空気程度であれば、容易く耐える事ができたのです。
◇ 【3】銃の先端が曲がっている「クルムラウフ」
ドイツ軍は、機関銃の銃身を少し曲げた「クルムラウフ」という兵器を考えました。この銃は、兵士が隠れて射撃出来るという特徴があります。
また、戦車に乗った兵士が使う事も想定され、地雷を仕掛けた敵や対戦車兵を撃退するために、戦車の底の小さな穴からクルムラウフを突き出し攻撃する事も出来ました。
しかし、この武器にも欠点があります。それは撃つたびに弾丸の圧力を受けるために、銃身が長持ちしないという事です。劣化すると、弾丸が銃口から出るときに粉々になっている事がありました。
弾丸が砕け散ると、その破片が四方八方に飛び散り、近くにいた味方の兵士にも危険が及びます。その為、「クルムラウフ」は実戦で使われる事は無くなっていきました。