» ビンタ炸裂!ウィル・スミスがアカデミー賞授賞式で「ブチギレ」の理由とは?【動画あり】
第94回アカデミー賞で起きた「ウィル・スミスが司会者のクリス・ロックをビンタする」という事件の発端や顛末について、海外メディア「Vox.com」が解説しています。
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ウィル・スミスがクリスに激怒した理由と2人の関係
コメディアンのクリス・ロックは、第94回アカデミー賞のドキュメンタリー賞の受賞者を発表するために出演していました。ノミネートを発表する前、彼は何人かの候補者をイジるような発言をしたのですが、その時、前方に座っていたウィルの妻、ジェイダ・ピンケット・スミスに目を留めます。
The Full Uncensored video of Will Smith’s altercation with Chris Rock at the #Oscars pic.twitter.com/cGQ3plSEiz
— Movies (@moreoffilms) March 28, 2022
「ジェイダ、愛してるよ」と、クリスはいいました。「G.I.ジェーン2、早く観たいよ」
それを聞いた彼女の顔は険しくなりました。そして、隣に座っていたウィルは立ち上がり、ステージに進み、クリスの顔を強く叩きます。
スミスが自分の席に戻ると、ロックは「ワオ! ワオ!皆さん、ウィル・スミスに叩かれました!」と冗談交じりに返します。それに対し、ウィルは「俺の妻の名前を口にするな!」と怒鳴り、会場の空気は凍りつきました。
ロックは「G.I.ジェーンのジョークだよ」と弁解しましたが、ウィルは再度「俺の、妻の名前を口に出すな!」と叫びます。クリスは「わかった、オーケー。テレビ史上もっと偉大な夜だ…」となんとかフォローし、この場は一旦収まりました。
この出来事の裏には、様々な背景があります。彼の妻、ピンケットは2018年に自己免疫疾患である脱毛症と診断され、昨年夏から頭を丸刈りにしています。クリスのジョークは、「G.I.ジェーン」に登場する頭を丸刈りにした主人公の女性と、現在の彼女をかけたものです。
「最初に始まったときは恐ろしかったわ」と、彼女は当時語っていました。「ある日、シャワーを浴びていたら、手にいっぱい髪の毛がついていて……。え?私、ハゲちゃうの?って感じだった」
クリス・ロックは人種差別などもネタにした風刺や皮肉、ブラックジョークで有名なコメディアンです。彼は子供時代、人種差別を発端とした酷いいじめを受けていたということでも知られており、今でも「日常の人種差別」についてしばしば語ることがあります。
クリスは以前にも何度か、ウィル・スミスやその妻のピンケットをからかったことがありました。クリス・ロックが司会を務めた2016年のアカデミー賞は「#OscarsSoWhite」抗議デモの真っ最中でした。ピンケット・スミスは、多様性の欠如に抗議し、アカデミー賞のボイコットを約束した一人でした。
クリスはこれをオープニングで取り上げ「ジェイダは怒って、自分は来ないって言ったんだ。だけど、ジェイダがオスカーをボイコットするのは、俺がリアーナのパンティーをボイコットするようなものだ。招待されていないんだから!」とネタにしました。他にも、ウィルの前妻の誕生日を祝うSNS投稿に、関係をからかうようなコメントをしたこともあります。
実際の2人の心情は分かりませんが、ウィルとしてはこのようなクリスへの鬱憤が、今回の発言で「爆発」したのかもしれません。なお、ウィル・スミスは今回の騒動について、受賞スピーチで謝罪と自分の思いを語っています。