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iPhoneには「片手」で操作しやすくなる簡易アクセスという機能があります。この機能が追加された経緯について、Appleに詳しいYouTubeチャンネル「Apple Explained」が解説しています。
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ジョブズがiPhoneに求めた「使いやすさ」とは?
iPhoneの画面が下半分に下がる機能を初めて見た人の中には、これが機能なのかバグなのか分からないと思って不安を感じた利用者もいるはずです。 この機能は「簡易アクセス」(片手モード)と呼ばれ、片手でも画面上部のボタンが押せるようになる機能なのです。実は、この機能はAppleにとって非常に重要な理由で存在するものなのです。
スティーブ・ジョブズがAppleのCEOだった頃、彼にはスマートフォンは「片手でも使えるべき」だという信念がありました。初代のiPhoneは当初もっと大きなディスプレイを搭載する選択肢もありましたが、ジョブズとデザインチームは、あまり大きくすると操作が難しくなると考え、3.5インチという大きさで発表しました。
そのため、iPhoneのディスプレイは他社よりもずっと長い間、3.5インチという小さなディスプレイだったのです。
そんな中、Appleには実は巨大化とは真逆の小型iPhoneの計画があったとも噂されています。「THE VERDE」によるとAppleは、当時の最新機種「iPhone 4」よりも、さらに小型で安価なiPhone、いわゆる「iPhone nano」を開発中だったと噂されています。
結果として「iPhone nano」の発売は幻になってしまいましたが、ジョブズが小さいデバイスに魅力を感じていたのは間違いないようです。
一方、サムスンのAndroid端末は登場からわずか3年で、最大4インチのディスプレイを搭載するようになり巨大化していきました。しかし、Appleは2012年の「iPhone 5」が4インチになるまでディスプレイを大きくすることを拒み続けました。
3.5インチから4インチに大きくなった「iPhone 5」では片手で操作しやすいように、横幅を広げず縦幅を大きくするという選択をしました。しかし、それは世間のニーズには合っていなかったのです。
Androidでは既に、大画面のディスプレイが定着しており、その中でも「iPhone 5」よりも早く発売され、5.5インチの大画面ディスプレイを搭載した「Galaxy Note 2」と「Galaxy S 3」は、当時最も人気を博したスマートフォンになりました。
そのため、Appleが遅れて「iPhone 5」に4インチのディスプレイを搭載しても、ユーザーはその魅力になかなか気が付く事ができませんでした。
実際、2012年のアメリカにおけるAndroidのマーケットシェアは初めて50%を超え、iOSは33%程度に留まりました。Appleは苦戦していたのです。