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「なぜiPhoneにはSDカードが搭載されないのか」という理由を、Appleに詳しいYouTubeチャンネル「Apple Explained」が解説しています。
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iPhoneにSDカードスロットが存在しない理由
現在では少なくなってきているものの、Androidスマートフォンの多くには、基本的にSDカードスロットが搭載されています。SDカードスロットが搭載されていると、ユーザーは自分の端末にストレージを後から追加することができます。
しかし、Appleはこの機能をiPhoneに搭載していません。そこには、いくつかの理由があります。
SDカードを搭載したスマートフォンには、非常に面倒な点があります。それはデバイスが自動的にファイルを管理するのではなく、ユーザー自身がSDカードに保存するのか、それとも内部ストレージに保存するのかを毎回決めなければならないことです。
また、SDカードの容量が一杯になった場合には、SDカードを交換しなければいけません。さらに、端末にデータを残したい場合には、より容量の大きいSDカードにデータを移し替える必要も出てきます。
新しい携帯電話にデータを移し替える場合にも、ユーザーは内部ストレージだけではなくSDカードのデータも移動しなければなりません。データ移行をできるだけスムーズにしたいAppleにとって、SDカードによってユーザーが悩まされることは問題なのです。
他にも、ユーザーはどのSDカードが自分のデバイスと互換性があるのか、そして自分のデバイスがサポートするストレージ容量がどれくらいなのかを把握しなければなりません。そのどちらかを間違えると、最悪の場合使いみちのないSDカードを買ってしまうことになります。
次に、性能です。SDカードは内部ストレージに比べて遅く、信頼性に欠けます。例えば、SDカードに保存されているデータを開く場合には、内部ストレージに保存されたデータに比べて時間がかかる場合があります。さらに、SDカードは書き込み回数に限りがあるため、何年も経てば故障する可能性もあります。
一番の問題は、SDカードスロットがスマートフォン内部のスペースを大きく取ることです。ジョブズがiPhoneを設計していたころから、Appleはコンパクトかつ高性能にすることを徹底してきました。SDカードスロットに大切なスペースを使うよりは、より大容量のバッテリーを搭載したり、大型なカメラセンサーを搭載したいのです。
最後に、拡張可能なストレージがないことは、ユーザーがより大容量なiPhoneモデルを選択する動機となります。 海外テック系メディア「ZDNet」は「スマートフォンメーカーが特にハイエンド機種にマイクロSDカードスロットを搭載しない理由は、金額にある」と指摘しています。
これは、Appleにとっても同様のことです。例えば、「iPhone 13 Pro」の128GBモデルと1TBモデルの間には、約6万円という大きな価格差があります。これによって、iPhoneの原価をそこまで挙げずに、価格設定をやや割高にすることができるのです。