衝撃の2万円台「iPhone SE」発売説とエグ過ぎるAppleの戦略

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2022年3月に発表されると予測されている新型「iPhone SE」ですが、このモデルは同シリーズのさらなる値下げにつながるかもしれません。

*Category:テクノロジー Technology|*Source:Patently Apple ,Counterpoint ,@aaple_lab

Appleは新型「iPhone SE」を5G対応で差別化、現行モデルは2万円台になるという予測


経済紙記者マーク・ガーマン氏の最新レポート(Patently Apple経由)によれば、3月に発売される「iPhone SE」の新モデルは、現行モデルの399ドル(日本価格は49,800円)を下回る価格で販売される可能性があるとのこと。

ガーマン氏はさらに、この新モデルの発売により「現行のiPhone SE 2は199ドル(約2.3万円)まで値下げされる可能性がある」と示唆。200ドルの値下げという思い切った予測ですが、同氏は「サードパーティのリセラーはすでに現行のiPhone SEを200ドル以下で流通させており、整備済モデルも豊富にある」と指摘しています。


背景にあるのが、Appleが抱える「新興市場でのシェアの低さ」という問題です。Apple専門の海外サイト「Patently Apple」は、インドにおけるiPhoneの出荷台数は2021年第4四半期に34%増加したものの、Appleは同年のインドのスマホ市場シェアでは、5位にすら入ることができなかったと指摘しています。

また、調査会社カウンターポイントによる最新のレポートでは、Appleはラテンアメリカ(LATAM)における2021年のスマホ市場シェアで、中国ZTEに抜かれ4位から5位と順位を下げていることが示されています。


つまり、Appleが199ドルの「iPhone SE」を提供する理由は、新興市場への足場の確保です。「Patently Apple」はこれが、Appleのエコシステムへの新規ユーザーを生み出し、Appleの安定したサービス収益の増加につながると予測しています。

他にも、安価なiOSデバイスとしての「iPod touch」の役目を代わることもできるとのこと。また、新型「iPhone SE」は5G通信に対応する見込みですが、現行モデルの値下げは5G通信に興味がないユーザーへのアプローチにもなります。

Appleはすでにハイエンド市場での地位を不動のものとしたいま、Androidが優位なローエンド市場にまで切り込み、自社のサブスクリプション・サービスで収益化していく戦略をとるとの予測。旧モデルとはいえ2万円台という圧倒的低価格でハードウェアの利益を削ってまで、競合のシェアを奪いに行く徹底ぶりにはエグさすら感じます。

Appleはこれまで、ローエンドモデルが人気な新興市場では、ライバルのXiaomiやサムスンに対して比較的弱い立場にありました。しかし、Appleの「iPhone SE」シリーズは現状のゲームチェンジャーとなる可能性を秘めていることは間違いなさそうです。

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