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Appleは2021年11月、従業員のバッグチェックをめぐる長年の訴訟に決着をつけ、24時間外のバッグチェックを受けた従業員に約3000万ドル(34億円)の和解金を支払うことに合意しました。これについて先日、和解に関する詳細がAppleのウェブサイトで公開されています。
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「荷物検査」問題の起訴が和解、Apple側は約3000万ドルの支払いに合意
カリフォルニア州のApple従業員がAppleを訴えたのは2013年のことで、2015年には集団訴訟にまで発展しました。従業員は、Appleが「恥ずかしくて屈辱的な」荷物検査を強制的に行ったと主張しています。
Appleは、従業員が電子機器を盗み、私物に隠していないかどうかを確認するため、荷物検査を行っているとしています。同社は「荷物検査を受けたくない従業員は、職場に私的な荷物を持ち込まないようにすればよい」と主張していましたが、これは認められていません。
特に問題となったのは、それらのチェックがシフト終了後に行われていたことです。従業員の主張によれば、この荷物検査によって10分から15分余分に職場に残ることになったとのこと。
2020年、米国巡回控訴裁判所は、Appleは従業員が荷物検査に費やした時間分の賃金を支払う必要があるとしました。そして昨年、AppleとApple従業員側の弁護士は和解に達し、11月には裁判官に承認を求めました。
Appleは和解金として約3,000万ドルの支払いに合意し、訴訟に関わった1万4,000人以上の従業員は、個々の勤務シフトに応じて支払いを受けることになります。また、現従業員および元従業員は、支払額に関する具体的な情報を記載した電子メールや手紙をAppleから受け取るとのことです。
◇ 日本では「制服への着替え時間」が問題に
このような「シフト外か否か」といった問題は度々発生しており、日本では「制服に着替える時間がシフトに入るのか」という話題がよく取り上げられます。
以前の事例をあげると「始業時刻に着替えをはじめた従業員が賃金カットされた」という起訴(三菱重工業長崎造船所事件)が2000年にあり、この起訴では従業員側が勝訴しています。また、最近では郵便局員が更衣時間の給料を未払いとして請求する起訴も発生しており、こちらは決着がついていません。