サムスンの3nmチップ技術が、半導体業界に大きな影響を与える可能性があることを、テック系メディア『wccftech』が報告しています。
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台湾TSMCの対抗馬、注目されるサムスンの「3nmチップ技術」
韓国サムスンはスマホ事業やディスプレイ事業で有名なメーカーですが、世界2位の半導体ファウンドリでもあります。トレンドフォースの調査によると、2021年第2四半期の時点でサムスンは17.3%の市場シェアを持ち、トップの台湾TSMC(52.9%)に続いています。
そのサムスンは先日、2022年6月から3nmチップの製造を開始する予定であることを発表しました。一般的に半導体は、微細化が進むほど高性能になるといわれており、現時点ではAppleや米クアルコムのチップが最小の5nmプロセスで設計されています。
このサムスンの3nmプロセスに興味を示しているのが、米半導体メーカーのAMDです。『wccftech』によると、AMDがサムスンの最初の3nmの顧客になる可能性があることが台湾Digitimes経由で明らかになったそうです。
AMDは好調な業績により、調査会社IC Insight社が発表した「2021年の成長している半導体企業トップ10」の1位に選ばれている半導体メーカーです。IC Insights社は、AMDの今年の収益は65%という驚異的な伸びを示すと見ており、これが事実であれば、同社は2021年度に160億ドルの収益を上げることになります。
AMDとサムスンが協力する背景には、半導体ファウンドリ最大手である台湾TSMCとAppleの関係があります。『wccftech』によれば、AMDとサムスンはこの2社の密接な関係に「不満がある」そうです。