つい最近まで開発が噂されていたGoogleの折りたたみスマホ『Pixel Fold』ですが、同社はプロジェクトを中止し、市場への投入を諦めたとの噂が登場しています。
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Pixel Foldは開発中止、市場への投入なし
ディスプレイ業界に詳しいDisplay Sapply Chain Consultants(DSCC)社が、Googleは噂されていた折りたたみスマホ『Pixel Fold』を開発中止し、市場に投入しないことをサプライチェーン経由で確認したと報告しています。
DSCCはサプライチェーン関係者に確認したところ、GoogleはPixel Foldを市場に投入しないことを決定したとのことです。2021年ではなく、2022年の前半にも(投入は)ないと言われています。(筆者訳)
同社の情報源によると、Googleはこの製品は十分な競争力を持たないと考えたようです。欧米の折りたたみスマホ市場では現状、競合である韓国サムスンが支配的です。「まだ小さいニッチ市場で、競合他社よりも高いコストをかけなければならないため、このプロジェクトには勝算がないと考えたのでしょう」とDSCCは述べています。
また、テック系メディア『GSMarena』は、Googleのサプライチェーンが半導体不足による影響を感じている時期に、この分野で競争するのは適切ではないと考えたのだろう、と指摘しています。
他の競合では中国のXiaomiとHuaweiが折りたたみスマホを発売しており、同じくOppo、Vivo、Honorは開発が噂されています。ただしDSCCは、サムスンが中国市場に強くないため、中国メーカーが折りたたみスマホで競争力を持っているという背景があることを指摘しています。
折りたたみスマホに最適化されたAndroid 12L(画像出典:DSCC)
折りたたみ市場は現状、先行投資をしていたサムスンが大きくリードしています。DSCCは最新の調査で、サムスンの『Galaxy Z Flip 3』と『Galaxy Z Fold 3』が半導体不足にも関わらず、好調な売れ行きをみせることを示唆していました。今後折りたたみディスプレイの需要が増すことは想像に難くありませんが、Googleを始めとする他のメーカーがこの分野で苦戦を強いられることも間違いなさそうです。