先日発表されたインテルの新プロセッサAlder Lakeシリーズの後継に当たる、Raptor Lakeに関して新たなリークが登場しています。
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Raptor Lakeは新技術“DLVR”採用で「弱点を改善」か
インテルの第13世代CPUとなる“Raptor Lake”は、基本的な設計はAlder Lakeと同じになる見込みですが、加えてさまざまな改良が施されると予想されています。
これについて、業界筋のUnderfox氏が、インテルが取得した新たな特許を発見しました。これは「Digital Linear Regulator Clamping Method and Apparatus」というタイトルの特許で、“DLVR”という技術に関して詳細に記載されています。
The basic idea behind Raptor Lake's new power delivery architecture proposal is to include a digital linear voltage regulator (DLVR) as a voltage clamp placing in parallel to the primary VR, reducing CPU VID and thereby also reducing processor core power consumption. pic.twitter.com/n7kwjwTY9C
— Underfox (@Underfox3) August 19, 2021
テック系メディア『wccftech』によれば、DLVRはオンチップの電圧レギュレータで、マザーボードの電圧レギュレータを補佐する役目を果たします。これにより、CPUの電圧を正常に保つことで、より消費電力と発熱を抑えられるようになるそうです。
同メディアによると、DLVRを搭載したRaptor LakeのCPUは、従来の設計に比べて消費電力を最大25%削減できることが示されているとのこと。これは、Raptor Lakeがおよそ7%の高い性能を得ることも意味する、と指摘しています。
同メディアは、特にノートPC向けのラインナップでこのDLVR技術が活用される可能性があることを示唆しています。このRaptor Lakeファミリーは、2022年末までに発売される予定です。
インテルのCPUはAppleやAMDのCPUに比べ、電力対性能が低いことが指摘されてきました。しかしインテルはAlder Lakeで「ハイブリット・アーキテクチャ」を採用し、さらにはこのDLVRの採用でこの弱点を補おうとしています。
インテルが抱える根本的な問題はプロセス微細化の遅れですが、これについて同社は「2023年に7nmプロセスのCPUを登場させる」と発表しています。一方、競合であるAppleは「2023年に3nmプロセス搭載のマシンを登場させる」と予測されているため、インテルはこの先も厳しい戦いを強いられそうです。