火星への人類移住計画を目指すイーロン・マスクが、SpaceXの事業の1つで、火星にもインターネットをつなげる考えを示しました。
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イーロン・マスクが進める衛星ネットーワーク“StarLink”
イーロン・マスクのSpaceXが進めている計画の1つに、StarLink(スターリンク)というものがあります。StarLinkは、小型衛星を利用して世界中にインターネットを提供するサービスで、現在はベータテストの段階です。
そのStarLinkの新しいデザインのWiFiルーターが公開され、同サービスのウェブサイトには、新しい機器の画像が掲載されています。
マスク氏はTwitterで、この新しいルーターに刻まれているロゴは、地球から火星への軌道変換楕円(人工衛星の軌道)であると説明し、StarLinkが火星へも展開することを暗に示唆しています。
Pattern on the Starlink router is orbital transfer ellipse from Earth to Mars
— Elon Musk (@elonmusk) November 11, 2021
StarLinkが火星への展開することを示唆したのは、今回が初めてではありません。StarLinkのサービスの利用契約書にも「火星での紛争はそこで制定された法律を使って解決する」と書かれています。
ここからも分かるように、火星への旅行者にインターネットを提供できるStarLinkはSpaceXの計画の重要な一部です。また、StarLinkで得た収益は、次世代ロケットシステム「スターシップ」の開発資金に充てる予定とのこと。しかし、マスク氏はロケット開発を急ピッチで進めているため、StarLinkを黒字化するスケジュールは不明瞭だそうです。
火星にネット回線をつなぐには、まだまだ多くの課題があるでしょう。そもそもまだ人類は火星にたどり着いていませんが、本格的に火星移住計画を進めるとなれば、現代の生活インフラとなっているネット回線の接続は必至。イーロン・マスクはただ単に人類が火星にたどり着くだけでなく、しっかりと生活基盤を整えたいと考えているようです。