日本メーカーのはるか先を行くテスラ。『サイバートラック』で具現化した天才イーロン・マスクの思考がすごい

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テスラ(Tesla)の『サイバートラック(Cybertrack)』はその独特の外観で注目を集めましたが、ただのイロモノではありません。その凄さは、実は「シンプルで、単純なところ」に秘められています。

Source:Tech Space
*カテゴリー:テクノロジー technology

目次

テスラの『サイバートラック』の凄さ、そしてなぜ“安い”のか


意外かもしれませんが、『サイバートラック』の特徴の1つは、純粋にスペックが高いこと。テスラの発表によれば『サイバートラック』は7500ポンド以上(約3.4トン)ものけん引能力を有し、0-60mph加速は6.5秒、航続距離は250マイル(約402km)と圧倒的です。

さらに最上位モデルでは、けん引能力は1400ポンド(約6.4トン)、0-60mph加速は2.9秒、航続距離は500マイル(約805キロ)と約2倍の性能に。パワーで他社のピックアップトラックを圧倒し、スポーツカー顔負けの加速力を誇ります。


そして外装には、スペースXのロケットなどにも使われているステンレス合金製のボディを採用。高音と氷点下に対応する、このステンレス鋼を素材とした『サイバートラック』の頑丈さはまさに“ロケット級”です。

『サイバートラック』は防弾性能すら有しており、(お披露目でハプニングはあったものの)少なくとも日常生活ではオーバーすぎるほど頑丈なことは間違いありません。


この圧倒的なスペックを誇り、そして“電気自動車”である『サイバートラック』の価格は、なんと39,900ドル約440万円)からで、最上位モデルでも69,900ドル(約770万円)。

そう、『サイバートラック』は、どう考えても安すぎるのです。この安さの秘密はどこにあるのでしょうか?


『サイバートラック』の安価さの秘訣は、実はこの前衛的なデザインにあります。天才イーロン・マスクはただ単に『サイバートラック』を目立つよう設計したのではなく、デザインによって徹底的な「合理化」を突き詰めたのです。

『サイバートラック』が採用している特殊なステンレス鋼は、通常の車のボディのようにプレスして加工することができません。さらに、塗装も難しいというやや扱いづらい特徴をもっています。


そのため、『サイバートラック』は全面に平坦なデザインを採用しました。塗装もせず、そのままの金属的な色をトレードマークに。通常の車であれば錆びてしまうところですが、ステンレス鋼を採用しているおかげでその心配もありません。

この頑丈なボディは外骨格を兼ねているため、構造が単純化し、これによって大きなコストダウンにも成功しました。デザインは限られますが、塗装が不要なのはコスト面では大きなメリットです。

内装のダッシュボード部分も圧縮して硬めた紙を採用。大理石のような見た目ながら、コストダウンと環境配慮を兼ねた優れた設計になっています。


このように『サイバートラック』は奇抜なだけではなく、コスト削減と合理化に根ざした革新的な車となっています。そしてこのような思い切ったデザインを「テスラだからこそ」と思わせてしまう、他社には真似できないテスラの見事なブランディングも称賛すべき点です。

圧倒的な思考力と、天才的な発想で未来への道を切り開くイーロン・マスク。その結晶ともいえる『サイバートラック』の成功は、彼とテスラにとっての輝かしい未来につながることは間違いありません。




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