人気ゲーム『フォートナイト』がApp StoreとGoogle Playの両方から削除されました。
直接課金するメニュー導入を理由に削除
Epic Gamesが提供している人気ゲーム『フォートナイト』が、iOSのApp StoreとAndroidのGoogle Playの両方から8月14日に削除されました。
削除された理由はプラットフォーム経由の課金ではなく、ユーザーがメーカーに直接課金できるメニューを導入したことによるものです。
直接課金すると通称「Apple税(Google税)」と呼ばれている手数料30%を支払わなくてすむようになります。
Epic Gamesは「課金20%節約できる」とユーザーへの還元を訴え
プラットフォームの手数料が減ったところでユーザーには関係なさそうです。
しかし、Epic Gamesは削除されたことを伝えるページで、「直接支払うことでユーザーは最大20%節約できる」ことを訴えています。
実際、導入された直接課金のメニューでは1,000V-Bucksの価格はApp Store経由だと1,220円なのに対し、直接購入だと880円と約27%安くなっています。
こうした「課金が安くなる」を武器に、Epic Gamesはユーザーに対してともにAppleに抗議するよう呼びかけています。
iOSではチャプター2シーズン4からプレイ不可に
なお、『フォートナイト』がApp Storeから削除されたため、現在のチャプター2シーズン3はプレイできるもののシーズン4になるとプレイできなくなります。
一方、AndoridではEpic Games Appから直接ダウンロードすることでプレイが継続できます。
このあたりはApp Store限定のiOSと、野良アプリを認めているAndroidの違いと言えます。
Epic Gamesはアプリ削除後、すぐにAppleを提訴
『フォートナイト』を削除されたEpic Gamesは、その後すぐにAppleに対して提訴しています。
AppleのCM『1984』をパロディにした動画も同時に公開したことを考えると、「App Storeから削除されることを前提に以前から準備していた」と言えます。
ちなみにこの動画は『フォートナイト』を起動したときに再生されるため、スキップしていない現役ユーザーは全員が観ていることになります。
問題は手数料30%
今回の騒動は、結局のところプラットフォームの手数料30%に尽きます。
ゲームメーカーからすると、30%の手数料は高いです。
とくにモバイル版『フォートナイト』は配信から2年間で1,000億円を売り上げたとみられており、300億円を手数料として取られていることになります。
一方、AppleやGoogleにも主張があります。
- 長期にわたる投資でプラットフォームを育ててきたこと
- ほとんどのアプリが無料であること(その配信・管理コストはAppleが負担している)
- アプリの審査を行うためにコストがかかっていること
- アプリストアがあるおかげでメーカーは宣伝コストを抑えられていること
などなど、手数料を取るのは理由があるのです。
まだこの問題が起きたばかりでどうなるのかはわかっていませんが、引き続き情報を追っていきます。
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