『iPhone X』だけが備える、ある特徴を活用することでバッテリーの持ちが格段に良くなるかもしれません。
有機EL画面の特徴を活かす
iPhone Xに搭載されている有機EL画面は、これまでのiPhoneとは異なる画面です。
有機EL画面では「黒」を表示する際、その部分の画面を点灯させないので消費電力を減らせます。従来型の液晶では「黒」を表示するときも、画面を照らすバックライトが点灯します。
この特徴を活かす設定をiPhone Xに施すことで、バッテリーの持ちが良くなる、とウェブサイト『AppleInsider』は報じています。
消費電力を大幅に削減する設定
AppleInsiderが行なった2つのテストによれば、いずれも「黒」を活かすことで消費電力を減らすことに成功しています。
1つ目のテストでは、ホーム画面に黒一色の壁紙を設定して放置した場合と、『iOS 11』標準の壁紙を設定して放置した場合で、壁紙以外は同じ条件でバッテリーの減り具合を比較。
3時間後のバッテリー残量を比較したところ、黒一色の壁紙の方が残量は16%多い、すなわち消費電力が少ない結果になりました。
2つ目のテストでは白を基調としたウェブページをSafariで開き、スマート反転機能をオンにした状態とオフにした状態で放置。
3時間後のバッテリー残量を比べたところ、スマート反転がオンの場合は85%、オフの場合は28%と大きな差が生じました。
「スマート反転」は色を反転させる機能で、iOS 11で追加されました。背景色が白のアプリ・ウェブページは背景色が黒に変わります。
→ 【iOS11】画面を黒基調に変える「ダークモード」をオンにする方法
このように「黒」を活用することで消費電力を減らせることは分かりましたが、いずれのテストも結果を分かりやすくするためか、画面の明るさは「最大」で行われています。
通常ならそのような使い方はしないと思われるうえに、iPhoneを操作せずに放置することは少ないと考えられるので、実際にiPhone Xを使う場面において、どれくらいの効果があるのかは未知数です。
有機EL画面は「白」が苦手
ウェブサイト『senk9』によると、有機EL画面は表示する色によって消費電力が変わります。
テスト結果によると消費電力は白が最も多く、青>ピンク>赤>黄>緑となり、黒が最も少ないとされています。
したがってスマート反転以外にも、表示から青色を減らすNight Shiftや、設定アプリの【一般】→【アクセシビリティ】→【ディスプレイ調整】の「ホワイトポイントを下げる」、同じく【ディスプレイ調整】→【カラーフィルタ】で設定できる【グレイスケール】も、消費電力の削減に効果があると考えられています。
極め付けの設定はスマート反転とグレイスケールの併用です。スマート反転で黒がより多く表示されるようにしつつ、白以外の色をグレーの濃淡で表示させることで、消費電力をさらに減らせるはずです。
とはいえ、上記の方法では有機EL画面の鮮やかな発色を堪能できなくなります。文章を読む機会が多いとか、充電できないのでバッテリーを極力持たせたい、といったときに使うと良いかもしれません。
もちろん、これまでのiPhoneでも使えた「画面の明るさを下げる」・「低電力モードを使う」といった、バッテリーの節約方法もiPhone Xでは有効です。
AppleInsiderが公開した、テストの結果を紹介する動画はこちらでご覧いただけます。
© 2017 Apple Inc.
参考
- Extreme test shows OLED iPhone X with 'dark mode' saves nearly 60% battery over 3 hours – AppleInsider
- [Info] AMOLED Power Consumption Tested and Explored – senk9
・販売元: iTunes K.K. ・掲載時のDL価格: 無料 ・カテゴリ: ユーティリティ ・容量: 39.5 MB ・バージョン: 1.2.1 |